「最初はよく分かっていなかったのですが…」佐伯が組織に入った“きっかけ”
佐伯は、もともとは、大学生の時に友人を通じて誘われたのがきっかけで組織に入ったという。いまは、スカウトの収入だけで生活している「専業」である。
「最初は、仕事がスカウトだということもよく分かっていなかったのですが、友人と一緒に誘われるままにとりあえず説明を聞きに行ったという感じですね。先輩を通じて『おカネ稼げる仕事あるから。ちょっとだけでも顔出しなよ』みたいなことを言われて、都内のある場所まで行きました。
まあ、とりあえず内容を確認してみて、割のいいアルバイトになればいいかなくらいの軽い気持ちでしたね。ただ、そこにいた相手の方はけっこう強引というか、ざっと説明したあとで、こっちがまだほとんど何も言っていないのに、『もうウチらのとこ入るしかないっしょ』みたいな感じで言われて……。
そのとき、飲み屋さんみたいなところで話を聞いていたんですが、向こうの人に結構なご飯とか飲み物をご馳走になっている状況だったので、話をしているうちにその場で断って帰るというのは、ちょっと気まずいなと。
それで、だんだん入るしかないみたいな雰囲気になってしまって、もうそのまま流れでという感じで。最悪、嫌になったらやめればいいだろうという考えでしたね……。結局、自分も含めてその場にいた同じ大学の学生3人が、ナチュラルにとりあえず入るみたいなことになりました」
偏差値が高く誰もが知る有名大学に通っていた
佐伯は当時、偏差値が高く誰もが知る有名大学に通っていた。高校時代も含めて警察の世話になるようなこともなく、華やかなテニスサークルなどにいそうなスマートなタイプだった。
ナチュラルのいわゆる現場のスカウトたちは、不良上がりのヤンチャなタイプもいることはいるが、実は佐伯のような「普通っぽい」若者が多くを占めている印象だ。これまでの取材で、組織内には有名大学の学生や出身者が多く在籍していることが分かっている。
