精神科医の著者は「話す」「書く」「行動する」ことによるアウトプットの大切さを説いた『学びを結果に変えるアウトプット大全』で大ベストセラーを記録。その編集を担当した吉田麻衣子さんが、著者と再びタッグを組んで制作したのが『アウトプット大全』の子ども版といえる本書だ。
「『アウトプット大全』は、男性読者を想定していたのですが、蓋を開けてみたら老若男女問わず幅広い人に読まれている。それで、アウトプットは日本人の根本的なニーズであるのではないかと考え、子どものうちから考えて行動する力を鍛えるような本を作りたいと考えました」(吉田さん)
本書では《友だちの悩み》《学校の悩み》《家族の悩み》などジャンル別に見開きで1項目を解説。各項目には「アクションプラン」として、悩みを解決するための具体的な行動の提案も掲げられている。これは「読んで分かった気になるのではなく、具体的な行動に移すまでが読書」という著者の理念を反映したものだ。
挙げられている項目は実に興味深い。《クラスにきらいな子がいます》《お母さんのきげんが悪いときはどうしたらいい?》《夕飯のおかずが魚の日はガッカリします》《Snow Manに会うにはどうしたらいいの?》といった子どもらしい疑問や悩みが並ぶ。これらは小学生30人に聞き取って集めたのだという。
「当社の社員の子どもや、知人のお子さんにも協力してもらいました。親がいると本音を話せないので、子どもだけの座談会を開催したことも。大人の想像だけで項目を立てるような大人に都合のいい本にはしたくなかったので、《ゲームの時間をのばしたいときは?》など、保護者が顔をしかめそうな内容もあえて掲載しています。保護者への交渉もアウトプットの一つだと思うので」(吉田さん)
児童精神科医に監修を依頼したのも、子どもの心に寄り添う本にするためだ。
「学校への悩みを抱えていたお子さんが本書を読んで『自分から行動しないと変わらないから、頑張ってみようと思った』と言ってくれたのは嬉しかった。また『子どもに質問されてもうまく返答できないことが多いので、これを読んで参考にしています』という親御さんの声も。年齢にかかわらずアウトプットを続ける大切さを感じていただけると思います」(吉田さん)
