トヨタ自動車は2月6日、佐藤恒治社長が4月1日付で副会長に就き、後任の社長に近健太・執行役員が昇格すると発表した。
新社長となる近氏とは、どのような人物なのか。『文藝春秋』の名物コラム「丸の内コンフィデンシャル」の記事を再公開します。(初出:2025年7月11日)
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トヨタの復権人事
トヨタ自動車(佐藤恒治社長)の“復権人事”が話題になっている。執行役員の近(こん)健太氏が、7月1日付で2年ぶりにCFOに復帰したのだ。
近氏は東北大学出身で、2019年に執行役員に昇格。20年、CFOに就任した。22年、副社長兼CFOの要職に就いたが翌年、わずか1年で同ポストを退任している。
23年は佐藤氏が社長に昇格した年だ。副社長の近氏、最高技術責任者の前田昌彦氏、最高人事責任者の桑田正規氏の3人は、佐藤氏と同世代ということもあり、全員が副社長を退任。近氏は子会社のウーブン・バイ・トヨタ(隈部肇CEO)の代表取締役兼CFOに“都落ち”したのだ。
「ただ、3人のうち近氏は復権の目があると言われていました。ウーブンは静岡県にある実験都市『ウーブン・シティ』を手掛ける先端技術の戦略子会社。なにより豊田章男会長の長男、大輔氏が在籍しているからです」(トヨタ関係者)
近氏は母校の東北大学での講演で、涙を流しながら「章男さんのような人間になりたい」と語った逸話の持ち主。大輔氏の後見人を務めあげれば、返り咲く可能性は十分あった。
実際、ウーブン・シティは無事に今秋からの実証開始が発表され、近氏は今年1月、トヨタの執行役員に復帰。そして6月、近氏が再びクローズアップされた。トヨタの源流企業である豊田自動織機(伊藤浩一社長)が、トヨタとトヨタ不動産(山村知秀社長)、章男会長が設立する持ち株会社などによる、事実上の買収提案を受け入れると発表した件だ。
陣営を主導するトヨタ不動産はグループの持ち株会社的な側面を持ち、会長は章男氏。今回のスキームは源流企業への創業家の支配が強まるように映る。実は近氏はトヨタ不動産の取締役も務めており、記者会見で「章男氏は資本家として自動織機に長期でコミットする」と語ったのだ。
「重要な場を任されたため次の社長は近氏と囁かれている」(前出・関係者)
では、佐藤氏はどうしているかというと……。
《この続きでは、トヨタ自動車の社長人事について関係者が語っています》
※本記事の全文(約5000字)は、月刊文藝春秋のウェブメディア「文藝春秋PLUS」に掲載されています(丸の内コンフィデンシャル)。全文では下記の内容をお読みいただけます。


