「身体がキレイだと思っていました。だから写真を撮ってみようって」

 夫の言葉に背中を押され、まめは退職する。2020年10月だった。次の仕事は何も決めていなかったが、早く会社から抜け出したかった。辞めてから、ふと思いついたのがカメラだった。

 友人たちと遊びに出かけると、まめは写真を撮っていた。皆から「うまいね」と褒められていた。

「どこまでできるか分からないけど、カメラを仕事にしてみよう」

ADVERTISEMENT

 そう思い、まめは約100万円を投じてキヤノン5D MarkⅣや三脚、照明器具など機材一式を購入した。独立当初、縁あって起業家のSNS写真を撮ったり、町おこし関連の仕事も手がけるようになった。ところが、まめの頭のなかにふとしたことが思い浮かんだ。夫・たーきーのヌード撮影だった。

「彼は元ダンサーで、身体がキレイだと思っていました。だから写真を撮ってみようって」

 その妻の思いにたーきーは応えた。

「写真を他人に見られることへの抵抗はありませんでした。僕自身、トレーナーとしての仕事も始めていて、彼女は僕をプロデュースする気持ちもあり、撮りたいと言ってくれた」

 まめは、たーきーにメイクを施し、ポージングの指示も細かに出した。元理学療法士として、人間の身体の部位は熟知している。それをどのようにしたら、より良く見えるのか。写真映えするのかが分かっていたのだ。しかし、まめの欲求は夫のヌードに留まらなかった。

「女性のヌードが撮りたい」

 そう思い始めたまめは、知り合いのセックスカウンセラー、夏目江理(なつえり)に相談する。

 セックスカウンセラーとは、セックスレス、性交痛、妊活、パートナーとの関係性など、恋愛や性生活全般の悩みについて相談を受け、サポートをする専門家のことだ。当然、既婚、未婚にかかわらず女性とのネットワークが幅広い。