サンフランシスコ滞在中に上半身の皮膚が紫色に…「これはまずい」

――サンフランシスコについてからはどうしたんですか。

くりえみ 最初の方は痛みに耐えて、予定をこなしていました。ただ痛みがひどいので眠れなくて。三徹ぐらいして過ごしていました。サンフランシスコの後はニューヨークに行く予定だったんですけど、さすがに痛みがひどくて耐えられなくなったので、しこりの手術をした先生にオンラインで診断してもらったんです。

 先生からは「ニューヨークから帰国したら、うちの病院にすぐ来て」と言われて。ニューヨークに行っていいのか聞き返すと「大丈夫だよ」と言われたことで、実はたいしたことではないのかなと思いました。それで、すっかりニューヨークに行く気になっていたんですけど、先生とオンラインで話した翌日には上半身の皮膚が紫色に変わっていったんです。

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――えっ、紫色ですか。

くりえみ 後でわかるんですが、その時、私の体は壊死寸前になっていたみたいです。もう歩くのも難しくて「これはまずい」と自覚した時には気絶寸前というくらい意識が朦朧としていて。痛みとめまいに加えて40度くらいの高熱も出ていました。

©山元茂樹/文藝春秋

――アメリカの病院には行かなかったんですか。

くりえみ 一度はアメリカの病院に行こうと思って、現地の人に連絡をとってもらったんです。ただ「入院すると一泊50万円~200万円かかるし、手術となったら数千万円かかる可能性もある」と言われて。

 それは流石に怖いし、周りの人からも「ニューヨークとか行っている場合じゃない。すぐに日本に帰った方がいい」と言われたので、飛行機を取って日本へ帰ろうとなりました。ただ直行便がなく、取れた便はトランジットがあるものでした。

 トランジット先はどこか忘れてしまったんですけれど、限界を迎えて倒れてしまって。ただ倒れた私を偶然、ANAのキャビンアテンダントさんが発見してくれたんです。私が起き上がれず横たわっているところを、CAさんが病院の先生と直接連絡とってくださって。

 最初はトランジット先で手術をするという話にもなったんですけど、しこりを取ってくれた先生が「トランジット先で手術するとなったら、専門医じゃないとたらい回しにされるかもしれない。日本に戻ってきたほうがいい」と言われて、リスク承知で日本行きの飛行機に乗りました。