巨匠ベルイマンを思わせる父親像
——ステラン・スカルスガルドが演じる父親グスタフは北欧出身の世界的な映画監督ということで、スウェーデン出身の巨匠イングマール・ベルイマンを思わせますね。
レナーテ この映画のインタビューでは、ベルイマンについてよく聞かれます。もちろん私たちは潜在的に彼の影響下にあるのですが、現場でベルイマンについて特に話題にしませんでした。でも、実際にはベルイマンがキャラクターとの間に築いた親密さというのは、とても大切なものです。ベルイマンはある時期までは、近すぎるクローズアップに少し恐怖を感じていたそうですが、そこから解放され、もっともっと人物に近づいていった。彼は人間という存在についての映画を作ろうとしたし、そのやり方から私たちは自然と大きなインスピレーションを得ています。
——ベルイマンがノルウェーで撮った『秋のソナタ』(78)でのイングリッド・バーグマンとリヴ・ウルマンの親子関係(高名なピアニストとその娘)が、この映画に重なりました。ただしバーグマンの役割は、ここではちょっと奔放なステラン・スカルスガルドになりますが。彼との共演はいかがでしたか?
インガ ステランとの共演は素晴らしかったです。彼は本当に温かい人柄でかっこよくて、まさに伝説的な存在です。ずっとステランと一緒に仕事をしたいと思っていましたが、まさか実現するだなんて思ってもいませんでした。まさに夢のようです。ステランは、共演者の最高の部分を引き出してくれる。本当に素晴らしい人で、とても地に足のついた人です。
生ける伝説スカルスガルドがもたらすもの
レナーテ 彼はとても才能豊かで、まさに生ける伝説です。そんな伝説の人物でありながら、相手を非常に尊重してくれて、そして掘り下げてくれます。
インガ 父親はまるで答えを求める小さな子供のようでもあり、心の底で無力感にとらわれているようでもありますが、ステランが映画に、柔らかさをもたらしてくれました。親子は愛し合っているんですね。
——父グスタフがどんな映画を撮ってきたのか、もう少し見たかった気がします。
インガ 実は父親が撮ったカエルのドキュメンタリーの場面もあったんですよ。撮影中に、絶滅危惧種の最後の1匹を殺してしまったのではないか、と彼は恐れているんです(笑)。すごく面白かったけど、カットされてしまいました。

