「今まで書いてきた中で一番意地悪な子になった」
――霜子や晴晃のほかに、道草さんの中で思い入れのあるキャラクターがいましたらお願いします。
道草 断然小百合と冬也ですね。小百合は霜子を疎む分家のお嬢さんで、冬也は彼女の異母兄です。小百合さんはたぶん今まで書いてきた中で一番意地悪な子になっただろうと思っているのですが、彼女の中にも理屈はあって、そうするしかなかった、というのはしっかりと伝えられたらなとできる限り書き込みました。冬也さんの造形は改稿を重ねていくうちに掘り下げていったので、初稿とはだいぶ印象が変化したキャラクターです。小百合さんのことをこんな風に考えていたんだ、と自分でも感心していました。
――道草さんはこれまで、「龍に恋う」シリーズ、「青薔薇アンティークの小公女」シリーズ、『ひねくれ給仕は愛を観ない』などの作品を手がけられてきました。その中で、『花贄さまの初恋』はどのような立ち位置でしょうか。また、本作で挑戦された部分などがありましたら、お聞かせいただけると嬉しいです。
道草 このお話は、久々の新作立ち上げだったので、富士見L文庫さんで私の作品を読み慣れた読者さんにも気軽に手に取っていただきながらも、新しい「楽しい」をどうご提供しようか、と大いに悩んだ作品でした。
「龍に恋う」では珠の成長に焦点を当てていますが、こちらでは成長と同時に霜子が晴晃に恋をする過程をより楽しんでいただけたらと思います。
――これから『花贄さまの初恋』を読む方に向けて、一言メッセージをお願いいたします。
道草 作者はぐるぐるそわそわ悩んでおりますが、通学通勤家事育児などの合間、休憩中やのんびり布団の中で、美味しい飲み物やお菓子をお供にして、などお気軽に楽しんでいただけたら嬉しいです!
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『花贄さまの初恋』の第一章の冒頭を「本の話」で公開中です。ぜひお楽しみください。
