――いつの間にか取り残されていた。
栗谷 お笑い担当だったというのもあります。1年の時に3年のクラスに呼ばれて、教室の前で「じゃあ今から面白いことやれ」とやらされたりしました。これがめちゃくちゃ嫌でした。女子は全然笑ってないし、「キモ」とか言われるし。
――高校を卒業して、芸人になってからはどうでしたか。
栗谷 芸人になれば僕もモテると思ってたんですけど、全然そういう世界ではなくてびっくりしましたね。NSCを途中でやめて人力舎に入ったんですけど、誰も遊んでなかったですから。
――それは意外です。
栗谷 吉本とかワタナベは違ったと思うんですけど、人力舎は元ハガキ職人とか、ネタをやりたいという人が多くて。一度僕らの楽屋に来た先輩が「なんやねんこの楽屋。童貞しかおらへんやないか」と笑って出ていったことがありました。それで見回してみたら、8人ぐらいいたけど確かに全員童貞だった、みたいな。
――事務所によっても違うのですね。
栗谷 自分だけじゃなくて、周りの芸人も女性との接点自体がないという環境だったので、焦ることもありませんでしたね。
モテる芸人は目の敵。「絶対つぶしてやる」
――それでも他事務所のモテる芸人さんは目に入るんじゃないですか。
栗谷 目の敵にしてましたね。「K-PROのライブに出てるやつらはチャラい」とか勝手に敵視して、「絶対つぶしてやる」と思ってました(笑)。
――栗谷さんが活動を始めたころは、完全に芸人がモテる時代だったという印象でした。
栗谷 時代としてはそうだったんでしょうね。確かに竹下通りにいたジャニーズファンの子がお笑いにも流れてくる状況だったんですけど、原宿の寄席でも僕らだけは全く人気が出ませんでした。
――スネたりはしませんでしたか。
栗谷 そりゃスネますよ。当時は「イケメンライブ」という、お客さんの人気投票で上位になった芸人だけが出られるライブがあって、僕は選ばれてないのにムカついて乗り込んだこともあります。オープニングを荒らして運営の人に連れ出されました。

