そして石垣、鈴木ともに真っ先に指摘した強いスイープは常に発動していた。ストーンを伸ばしたい時はもちろん、ドローに曲がりが欲しい時、逆にテイクが曲がってしまいそうな時、ガードストーンにチップしそうな時、日本のエーススイーパーである彼女は懸命にブラシヘッドを動かした。2回目の五輪でフル出場を果たし、記録に残らないファインプレーでゲームを支えた。

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 それでも世界の壁は高かった。2勝7敗で8位。選手やチームは悔しいだろうが、これが日本代表の現在地だ。

 小野寺ら日本代表は間もなく帰国する。胸に抱えるのはやはり悔しさだろうか、五輪での充足感だろうか、あるいは次の試合への飢えだろうか。

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3人が日本選手権で一堂に会するのは2年ぶり

 小野寺を迎える石垣と鈴木に今年のオフはどこに旅行に行くのか聞いてみた。去年は東京のユースホステルに泊まって観光、一昨年は台湾で食い倒れツアー、その前は宮島登山。バラエティに富んだ旅を繰り返す同い年の3人だ。

 しかし、まだ決まっていないと石垣と鈴木。「6月があるからね」とも言う。

(右から時計回りに)石垣真央、小野寺佳歩、鈴木夕湖。広島の宮島にて。「雨が降っていたがガシガシ登りました」という。さすがのアスリート3人組だ 写真提供:鈴木夕湖

「6月」とは昨年に引き続き、横浜BUNTAIで行われるカーリング日本選手権のことだ。例年は2月に開催されるが、今年はオリンピックがあるために変則的なスケジュールとなっている。

 小野寺のフォルティウスは昨年優勝枠で、鈴木のロコ・ソラーレは世界ランキングなどによるJCA(日本カーリング協会)強化推薦枠としてそれぞれ出場が決まっている。石垣のグランディールは関東選手権を勝ち抜き、日本選手権進出を決めた。3人が日本選手権で一堂に会するのは2年ぶりだ。

 フォルティウスはしばしの休息を。グランディールは軽井沢国際カーリングへ。そしてロコ・ソラーレは入れ替わるようにカナダでの世界選手権へ。6月の再会を目指して、それぞれの研鑽は続く。

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