脊柱管狭窄症は保険診療で治療できる
と、迷っていたが、地元の仲間の一人、Yさんが以前、「脚の痺れが出たため脊椎手術を受けた」と話していたことを思い出した。地元の仲間とは、阪神・淡路大震災をきっかけに、1996年に私の提唱で発足したオヤジたちのいわば隣組で首都直下型地震に備える地域防災の会だ(西荻PCの会)。発足して30年、気心の知れたメンバーはすでにシニア世代だが最高の飲み仲間でもある。という仲間が半径500メートル以内に十数人いて、今ではそれぞれの連れ合いとともにお互いどんな相談もできるのだから実に心強い。
Yさんによれば、腰の手術は背中から患部に内視鏡を入れて行うもので、切開はごく小さく入院も4~5日。手術翌日には歩くことができ痺れも解消したというのだ。そんなに簡単に治るのか……。最近、脊柱管狭窄症などの「日帰り治療」を勧誘する派手な新聞広告を目にする。YouTube動画で同様の宣伝をする小さなクリニックも増えており、危うく予約するところだった。断念したのは、それらは先進治療ゆえか保険が適用されず百数十万円かかるとわかったからだ。だが、Yさんが入院・手術した稲波脊椎・関節病院は保険診療が中心で、経済的な負担が小さいという「安心感」が大きかった。
同病院は、ホームページによれば開院は2015年で病床数は60。「脊椎」と「関節」だけの専門病院があることに驚いたが、非常勤を含む整形外科医27人のうち脊椎専門医が21人。この驚くべき陣容に、私のような腰痛患者が増えている時代なのだと実感した。「脊椎内視鏡下手術の実績は3万3000件、国内の約15パーセントを実施」という数字は見間違いかと思ったが、もっと早くこういう専門病院で受診すべきだったと後悔した。
※約1万2000字の全文では、脊柱管狭窄症の手術後の感動を山根さんが綴っています(山根一眞「腰痛手術『5泊6日』体験記」)。全文は、月刊文藝春秋のウェブメディア「文藝春秋PLUS」と「文藝春秋」2026年3月号に掲載されています。
出典元
【文藝春秋 目次】芥川賞発表 受賞作二作全文掲載 鳥山まこと「時の家」 畠山丑雄「叫び」/忖度なき提言 高市首相の経済政策/緊急座談会 暴君トランプの新帝国主義
2026年3月号
2026年2月10日 発売
1650円(税込)

