「ついに理想の少年を見つけた」

〈ついに理想の少年を見つけた。住所、名前を聞いた。必ず連れ出そう必ず〉

 父親の清美川に似て美少年だった和利くんは、邦太郎にとって、まさに探し求めていた子供だった。

 翌2日、若松湯の風呂につかりながら“理想の少年”を待っていた邦太郎の前に和利くんが同級生と一緒に現れたのは19時過ぎ。前日に顔見知りになっていた邦太郎は和利くんの背中を流しながら「面白いところに遊びに行こう」と声をかける。

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 後の同級生の証言によれば、和利くんは「さっき、背中を流してくれたあの人に僕は殺されるかもしれない。誘拐されるかもしれない。だから、あの人の顔をよく覚えておいて」と語っていたそうだが、同級生がどうせ冗談だろうと目を離した隙に、2人の姿は銭湯から消えていた。

 同日21時ごろ、和利くんを自宅に連れ帰った邦太郎は、戸惑う両親に「風呂に行け」と命令し家から追い出す。2人きりになったところで和利くんの服を脱がせようとしたものの頑なに拒否されたため、問答無用で顔面を殴打。鼻血を出し気絶した和利くんが目を覚ますのを待って、背後から何度も鉈を振り下ろし殺害する。