やがて2000年代後半、動画投稿サイトで田原の「抱きしめてTONIGHT」のダンス映像が評判を呼んだことをきっかけに人気が再燃する。50歳になった2011年には、爆笑問題がMCを務める『爆報!THEフライデー』(TBS系)のスペシャルゲストMCに起用されたのを機に、バラエティ番組からのオファーも増えた。長女の田原可南子が「綾乃美花」の芸名でミスマガジン2011で準グランプリを受賞、田原の娘とあきらかにされて話題になったのもこの年である。

長女の田原可南子。当時は「綾乃美花」の芸名でミスマガジン2011で準グランプリとなり話題となった ©時事通信社

 再ブレイクできたのはもちろん本人の努力の賜物だが、動画での再評価のように時代が後押ししたところも少なからずあるように思われる。そうした運の強さも、田原をスターたらしめているのかもしれない。強運といえば、こんなエピソードもある。

九死に一生を得た交通事故

 1990年頃、知人のディレクターの所有する国産のスポーツカー・フェアレディZを借りて、春先の富士山麓を疾走していたところ、側道に残った雪にタイヤを取られてしまい路肩の電柱に激突した。車体は「く」の字に折れ曲がり、ドアから出られず、田原は激しい痛みを感じながらも粉々に砕け散ったフロントガラスから這い出し、奇跡的に生還したという。車はもちろん廃車となったが、持ち主が保険を使いたくないと言うので、田原が500万円を現金で払って弁償したとか。

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 その後も懲りることなく、高級車を乗り回してきた。2019年には2年早いが自身への還暦祝いとして真っ赤なポルシェを購入している。22歳で免許を取って初めて買った愛車は、早世した伝説の俳優ジェームス・ディーンと同じシルバーのポルシェだった。《憧れのジェームス・ディーンも自動車事故で亡くなったから、なんで俺は事故ったのにポルシェに乗ってなかったんだと後悔したけど(笑)》とジョークを飛ばせるのも(『週刊文春』2019年5月23日号)、生き延びたおかげである。

自身のYouTubeでも愛車を披露

 これらエピソードからすると田原がいかにも自分勝手に生きているようだが、一方で彼は家族のために働くという自覚を失ったことはない。16年前の対談では、《姑息に計算はしてるんですよ。妻がいて、子どもが高校2年生と中学3年生ですから、「俺が気持ちよければいいんだ」じゃなくて、月謝も光熱費も払わなきゃいけないし、家のローンもあるし》と語っていた(『AERA』2010年6月28日号)。