身近な差別、遠い国の不条理
2年以上の拘束を経て解放されたティンダン監督は、その経験を振り返って言う。
「刑務所の中での経験は、間違いなく今後の創作に影響を与えると思います。人間観察を嫌というほどしましたし、極限状態での感情の変化、そして世の中にある『不条理』というものを身をもって知りました。ミャンマーでは今も多くの人々が苦しんでいます。ジャーナリストがいなければその声は届かないし、僕のような映画監督が表現しなければ、忘れ去られてしまう現実があります。
映画は、言葉や国境を超えて何かを伝えることができる力を持っています。僕の作品を通じて、身近にある差別や、遠い国で起きている不条理について、少しでも考えるきっかけになれば嬉しいです」
『エイン』
監督:ティンダン/出演:フォン・テェッキン・ウィン、ピイ・ピョオ・パイン、タ・タン・モウエ、スウィ・スウィ・ウィン、光石研(特別出演)/2006年/日本/45分/制作/配給:合同会社CHAMP ASIA/配給協力:NEGA/ ©日本映画大学/アジアフォーカス福岡映画祭2006、第6回伊参スタジオ映画祭に正式出品された。
『めぐる』
監督:ティンダン/脚本:山﨑佐保子/出演:生越千晴、小野花梨、小出水賢一郎、小野孝弘、泊帝、ししくら暁子、姫愛奈ラレイナ/2020年/日本/30分/制作/配給:合同会社CHAMP ASIA/配給協力:NEGA/©合同会社CHAMP ASIA/ボンダンス国際映画祭2022最優秀短編賞、ライジングサン国際映画祭2021日本短編映画部門グランプリ、第3回小布施短編映画祭鴻山部門作品賞、ワッタン映画祭2020審査員特別賞を受賞。
3月6日(金)よりアップリンク吉祥寺、テアトル梅田、アップリンク京都ほかにて2作全国順次公開

