1989年に発覚した綾瀬女子高校生コンクリート詰め殺人事件。少年犯罪史上最悪と呼ばれるこの事件で、主犯格Aはなぜ17歳の少女に対し、40日間もの監禁と凄惨な暴力を加え続けたのか。
25年にわたり事件を追い続け、『償い 綾瀬女子高校生コンクリート詰め殺人事件 6人の加害少年を追って』(文藝春秋)を1月に上梓した北海道放送報道部デスクの山﨑裕侍氏が、加害者たちに共通する家庭環境と、Aの暴力による支配の構図を語った。(全2回の1回目/続きを読む)
(初出:「文藝春秋PLUS」2026年1月25日配信)
筆舌に尽くし難い残虐な行為
1988年11月25日、主犯格A(当時18歳)は帰宅中の女子高校生X子さんを脅して連れ去り、その後取り巻きであるB、C、Dと共謀してCの部屋に監禁した。強姦、顔面や体への暴力、皮膚をライターで炙る、食事を与えないなど、筆舌に尽くしがたい残虐な行為を約40日間にわたり行い続け、X子さんを殺害。翌89年1月5日の夜、ドラム缶にコンクリート詰めしたX子さんの遺体を若洲の埋立地に遺棄した。
別件による逮捕を経て、彼らが死体遺棄の疑いで逮捕されたのは同年3月30日のこと。その後A、B、C、Dの4名は実刑判決を受け、暴行に加担したE、Fは少年院に送致された。
加害者6名の人間関係
事件の中心となった6名は、どのような関係で結びついていたのか。山﨑氏は次のように説明する。
「BとD、Cの兄のGが同級生だったんですね。お互い中学、高校から顔見知りで、両方とも高校に入って急速にドロップアウトして、学業とか人生とか親子関係につまずいて、不良仲間としてつるむようになっていた」
そこにGのバイクが盗まれたことをきっかけに、当時不良として地元でも有名だったAと関係を結ぶようになったという。
「AはそうしたBとかCとかと急速に近づいて、Aを中心とする疑似親子関係というか、強固な仲間関係になった。そこにD、E、Fが加わっていくという、そういう不良集団でした」
