「難しいから楽しい」「課題がなくなることはない」

――少年野球のときから楽しかった野球が、プロ野球選手になった今も楽しいというのは、本当にすごいことだと思います。「楽しくなければ続けていけない」という気持ちを、根本に持っていたりしますか。

近藤 その楽しさは、人によっていろいろあると思います。ぼく自身は、「今できないことをどうやってできるようにするか」を考えることが、一番の楽しさです。

――なるほど。「できる楽しさ」よりも「できない楽しさ」。

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近藤 「難しいから楽しい」みたいな感じです。何か、簡単にできてしまうとつまらないじゃないですか。

――成功者の思考ですね。お父さんが似たようなことを言っていました。課題にぶつかったときに、それを解決する能力を養うのが数学だと(数学科の教員)。

近藤 わかります。ぼくは、すべての教科の中で数学が一番好きかもしれません。問題があって、答えがあって、そこにたどり着く方程式を探すのが好きでした。バッティングは、絶対的な答えがないですけど、常に課題があって、そこに向き合いながら取り組むのが楽しいです。

――課題がなくなったら、楽しくないかもしれませんね。

近藤 課題がなくなることはないんですけどね。

――そういう感覚は中学時代から持っていましたか。

近藤 ありましたね。周りから「できない」と思われていることができるようになったときは、やっぱり楽しかったですね。

――お父さんは、成長のキーワードに「向上心」と「好奇心」を挙げていました。

近藤 そうかもしれません。何でもトライしたいですし、「これでいいかな」と思うこともほとんどありません。

親の感覚ではなく、子ども自身の感覚を大事に

――今、近藤選手は3人の娘さんのお父さんでもありますよね。「父親」として、子育てで大事にしていることはありますか。

近藤 それこそできる限り、うちの両親にやってもらったことをやらせたいと思っています。自分たちの感覚で話すのではなくて、何でも子どもにやらせてみて、良いことも悪いことも、子ども自身で感じたことを大事にしてあげたいです。どうしても、答えを先に出したくなってしまうんですけど、極力気をつけるようにしています。