今の夢は2000本安打

――本棚には野球ノートがいくつも並んでありました。今も書くことはありますか。

近藤 あります。バッティングは、自分の感覚がとても大事なんですけど、良かったときの感覚を書くようにしています。やっぱり、人間は覚えているようですぐに忘れてしまうので。感覚をどれだけ言語化して、文字に残せるか。中学のときから、そこは大事にするようにしていました。それもあって、素振りよりもボールを打つことのほうが好きでした。

――それは「打つ」という感覚があるからですか。

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近藤 そうですね。バットにボールがどう当たったかが大事だと思っています。素振りだけでは、今の形が良かったのかどうかがわからないですね。

――今年8月で32歳になりますが、今の夢はなんですか。

近藤 2000本安打ですね。

――それをクリアしたら、また次の夢が出てきそうですね。

近藤 出てくると思います。2000本安打を達成してみないと、実際にはわからないことですけど。

自分が持っているもので勝負

――自分のプレーや数字に対して、心から満足することはあるのでしょうか。一度満足して、また次の課題が見つかる感じでしょうか。

近藤 個人的なことに関して、満足することはあまりないですね。チームが勝ったときや優勝したときは、満足感や達成感はありますけど。

――それは、個人に関しては「まだまだ」という感じですか。

近藤 「まだまだ」よりは、「ほかにもできることはあるよね」と常に考えています。だから、満足感はありません。野球を辞めるまで、この気持ちはずっと変わらないと思います。

――近藤選手の身長は173センチ。プロの中では小柄な部類に入りますが、その体格でここまで登りつめられた理由はどこにあると思いますか。

近藤 何ですかね、それこそ、向上心かもしれません。でも、「大きい人に負けたくない」と思ったこともないんですよね。不利だとも思っていません。

――大谷翔平選手を見ても……。

近藤 いや、そこは、「何かいいなぁ」とは思いますけど(笑)。「ぼくはぼく」というか、自分の技術を上げて、自分が持っているもので勝負をしていく。それは、子どもの頃からずっと思っていることです。

次の記事に続く 《WBCでは不振に終わったが…》「気持ちは十分に伝わってくる」稀代のヒットメーカー・近藤健介が卒業アルバムに記していた小学6年生時点での“将来の夢”とは