一方で韓国のピッチャーに対しては、「日本のバッティングマシン」(dcinside 26/2/6)と容赦ない。
こうした実力差が生まれたのは、子供時代からの練習環境の違いが原因というのが定説だ。
「韓国と日本は野球ができる学校の数が全く違う。逆にいままで張り合えていたほうがおかしい」「高校の体育でスポーツをやらせると親が苦情を言う国に、何が期待できる?」(RULIWEB 26/1/26)といった解釈が、野球ファンの間で共有されている。
それだけに今大会の韓国の目標は、日本戦の勝利やましてや優勝などではなく「4大会連続の1次ラウンド敗退を避ける」という極めてシビアなものだ。同じC組の台湾は2024年のWBSCプレミア12で、日本と韓国を破って初優勝を決めるなど力をつけており、日本に勝つどころか台湾にも勝てずに脱落する悪夢が現実味を帯びつつあるのだ。
韓国代表主将でサンフランシスコ・ジャイアンツ所属のメジャーリーガー李政厚も、今大会の目標を問われて「7試合を戦いたい」と答えている。それは決勝進出を意味するが、日本やアメリカを名指しにせず、優勝とも口にしないところに自分たちの力量の認識が透けて見える。
「日本戦を捨てて台湾戦に集中すべき、という選択を…」
戦力的な不安を抱える韓国チームだが、試合日程も悩みの種になっている。
3月7日にナイターで日本と戦った後、翌8日には昼12時から1次R突破の2位争いにおける最大のライバル台湾との試合が始まる。それだけに韓国では「日本戦を捨てて台湾戦に集中すべき、という選択を迫られるかも」(FMKorea 25/12/15)との極端な意見まで囁かれているわけだ。
今回のWBC中継を担当する韓国の野球解説者も、「KBSスポーツ」公式YouTubeチャンネルで「日本戦に全力を注ぐのは、正しい戦略ではない」(3月1日)と語っている。
早くも悲壮感が漂う韓国代表チームだが、希望もある。現地野球ファンによると、大谷選手はこれまで国際試合でもMLBでも、韓国出身のピッチャーからホームランを打ったことがないそうだ。逆に2023年には、MLBで韓国人選手が大谷選手からホームランを放ったことがある。
今大会でもこの “ジンクス” が炸裂して、11年越しの雪辱を果たすか――。伝統の日韓戦が見応えのある試合となるよう、長年のライバルの健闘を期待したい。


