「そっすかー。了解でーす」

田上 マネージャーには「これからはちょっと俳優業の方で、お芝居の仕事をメインに考えております」みたいな感じで、ふんわりと伝えまして。そしたらマネージャーが「そっすかー。了解でーす」って。

――これまた軽いなあ(笑)。だったら「お笑い辞めます。今後はお芝居1本でやっていきます」って発した方が、仕事が来やすかったんじゃない?

田上 やっぱりそうなのかな? でもほら、「お前ごときが女優になりますとか、知らんがな! 何を言うとんねん!」って思われるのも恥ずかしいから。

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――というか、そもそも芸人志望じゃなかったんでしょ?

田上 そうなんですよ。もともと18歳の時に、「テアトルアカデミー」っていう、タレント養成所みたいな、お芝居とかも勉強できるところに入ったのが芸能活動のスタートだったんだけど、ひょんなことから芸人になっちゃって。そのときからずっと、ほんとにエキストラ程度しか経験がなかったから、どうせならイチからお芝居をやってみたいなと。結局、サクッと芸人を辞めた理由も、「次の道に行くには早い方がいい」と思ったから。

――もう40代後半やったけどね。

田上 あっはっは! なんなら再スタートは49歳ですよ。でも、「思い立ったが吉日」でしょ? 自分が迷ってるんなら早く動いた方がいいから。なんでもそうじゃない。勉強を始めるなら早い方がいい。スパッと芸人を辞めてよかったしね。

――どうしてそう思うの?

田上 これ私だけかもしれないんですけど、芸人時代にお芝居に出してもらったときって、やっぱり芸人だから「面白い感じにしないといけないんじゃないか?」っていう思考が働いてしまうんですよ。「芝居が面白がかってしまう」というか。普通にやるべきところも、ちょっと顔を過剰に作ってしまったり、セリフの抑揚とかで、お客さんの笑いを誘おうとしてしまったり。無意識にやってしまうのも含め、そうなっちゃってて。普通にお芝居ができるようになるまで時間がかかったんですよ。