宇宙開発ベンチャーのスペースワン(東京)は5日午前11時10分、人工衛星を搭載した小型ロケット「カイロス」3号機を自社の発射場「スペースポート紀伊」(和歌山県串本町)から打ち上げた。しかし約70秒後、1段目のエンジン燃焼中に自律飛行安全システムが作動し、飛行中断措置が取られた。2024年の初号機、2号機に続き、3度目の失敗となった。
豊田正和社長は記者会見し、「皆さまに心よりおわび申し上げる」と陳謝した。その上で、「結果を踏まえて必要な改善を行い、宇宙輸送サービスの実現に向け着実に前進させたい」と述べ、再挑戦に意欲を示した。
同社は、機体や飛行経路に問題はなく、異常検知時に機体を破壊し飛行を中止する自律飛行安全システムに何らかの不具合があった可能性があると説明。原因は今後調査する。機体は南の海域に落下したとみられ、被害は確認されていない。
3号機は高度約29キロまでの飛行にとどまり、2号機が届いた宇宙空間に到達できなかった。しかし、豊田氏は「今回も確実にノウハウ、経験を蓄積し、前進できたと考えている」と語った。
カイロス3号機は、全長約18メートル、重さ約23トンで、3段式固体燃料と液体燃料エンジンなどで構成。広尾学園高校(東京)の生徒が開発した小型衛星や、台湾国家宇宙センターが開発した電波伝送実験用衛星など人工衛星5基を搭載していた。




