自分と同じ思いを抱えている人たちが集まっているので、日頃の寂しさやモヤモヤを人と話すことができる。その繰り返しの中で、良い出会いがあったらそれはそれでいいし、出会いがなくても、そうやって人と触れ合える場があったらいいんじゃないかなと思って。人と触れ合いたいなっていう時に、気軽に参加できる、独りぼっちにならない場所。そうしたコンセプトのサービスをやっています」

孤独な人は最初から頼らない

 孤独で悩んでいる人に対しては、行政や民間の支援団体から「1人で抱え込まず、相談してください」「誰かに頼ってください」というメッセージが発信されている。しかし、関川さんは、孤独な人ほど、「人に頼る」ということをしない、と感じている。

「『誰かに頼って、その人が頼らせてくれなかった場合、ショックで心の置きどころがなくなるから、最初から頼らない』という人もいます。初めからお願いもしないし、求めてもいない、という顔をする。客観的に見れば、『助けてって言えばいいのに』と思うかもしれませんが、『助けて』と言って助けてもらえなかった時は、最後の砦を壊された気持ちになってしまう。そのため、砦を壊されないために、最初から助けを求めないし、求めていないふりをするようになるのではないでしょうか。

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 40代や50代のうちは、仕事と会社があって、親などの家族もいて、同年代の知り合いもいるので、『いざとなったら誰かに頼ればいい』という気持ちでいるかもしれないけど、それ以上の年齢になって、親兄弟もいなくなり、周りに知り合いもいなくなり、仕事も会社もなくなった時に、頼り先も頼り方もわからない。そうした人たちが、これからすごく増えると思うんですよね」

 人に頼るという行為は、人間の本能ではなく、技術である。学ばないとできないし、学ぶ機会や実践する機会がないと、いつまで経っても身につかない。

「こうした孤独の問題に対して、行政はすぐ『みんなで集まれる居場所や施設を作りましょう』となる。みんなで仲良く暮らせる環境を作りたがりますが、そもそもそうした環境に馴染めるような人は、最初から孤独にはなっていない。孤独な人が孤独なままで生きられる環境をつくってあげた方が、よっぽど孤独対策になるのではないでしょうか」

「無理やり人付き合いをさせる社会」ではなく、「誰もが安心して孤独になれる社会」こそが、孤独対策の現実的な解なのかもしれない。もちろん、孤独に疲れたり、人と触れ合いたくなった際に、他者や社会とつながれるルートはきちんと確保しておくことは重要だろう。

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