〈あらすじ〉

 1952年のニューヨーク。靴屋の販売員マーティ・マウザー(ティモシー・シャラメ)は調子のいい男だ。得意のハッタリで成績は上々、不倫相手のレイチェル(オデッサ・アザイオン)ともうまいことやっている。そんな彼には卓球選手として世界チャンピオンになる夢があった。そこで店から金を盗み、世界選手権に出場するためイギリスへ。そこで出会ったのが、元大物女優のケイ・ストーン(グウィネス・パルトロウ)と、その夫で資産家のミルトン・ロックウェル(ケビン・オレアリー)だ。順調に勝ち進んでいたマーティは自信満々で2人に接近し、ケイとは愛人関係に、ミルトンにも「自分は優勝する」と大口を叩く。

 ところが決勝で日本人選手コト・エンドウ(川口功人)に惨敗。失意の中で帰国したマーティを、次々と問題が襲う。周囲を巻き込みながら、全力でもがくマーティだったが……。

〈見どころ〉

「ハリウッドの王子」とも称されるイケメン俳優、T・シャラメの怪演ぶり。また物語終盤の舞台となる戦後日本の再現度も。

卓球選手マーティ・マウザー、それは最低最悪で超魅力的な男!

実在の卓球選手マーティ・リーズマンの人生に着想を得た野心に燃える青年の物語。主演のティモシー・シャラメは本人史上最高の演技と絶賛され、第83回ゴールデングローブ賞主演男優賞を受賞。また、昨年の『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』に続き、アカデミー賞主演男優賞ノミネートを果たしている。

©2025 ITTF Rights LLC. All Rights Reserved. 配給:ハピネットファントム・スタジオ
  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★★★感電を覚悟で触れてほしい映画だ。銭と女に汚く、妄想と小細工は人一倍のサイテー男が八方破れの迷走を見せる。話のおかずは多すぎるほどだが、放縦とケチ臭さの大胆なブレンドに脈拍が高まる。T・シャラメも水を得た魚。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★★★借金を返す気のないダメ男をT・シャラメが美しく鋭く演じて、話は小気味よく展開する。戦後の日本の様子も丁寧に浮き上がり、切羽詰まった試合の結末にも女の無事を見守る姿にも、懸命に生きる男の喜びが弾けてあつい。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★☆剥き出しの欲望とアクの強さ。NY下町の怪童マーティの物語はアメリカンドリームの定石を踏み荒らして脱臼させる。シャラメが道化的に爆演するその破壊的な輝きは、サフディ監督が追い続けた混沌のポップな到達点だろう。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★★☆卓球のリズム、ピンポン玉のように軽やかで空虚な男を魅惑的な動きで披露するシャラメ。汗ばんだ息遣いまでも伝わる撮影。女性がきちんと描かれているのもよい。主人公と渡り歩く不思議な時代感覚に取り憑かれる楽曲も最高。

  • 今月のゲスト
    岡本真帆(歌人)

    ★★★★☆笑っちゃうほど主人公がクズ! 最低なのに愛嬌たっぷりで、みんな絆されちゃうから、小さな最悪は雪玉のようにさらに大きな最悪へ。預かった金に手を出すな! 犬の面倒をちゃんと見ろ! 愛犬家としては許せない。犬……
     

    おかもとまほ/1989年生まれ、高知県出身。東京と高知の二拠点生活を送りながら、歌人、作家として活躍中。著書に、歌集『水上バス浅草行き』『あかるい花束』、エッセイ集『落雷と祝福』などがある。

  • 最高!今すぐ劇場へ!★★★★★
  • おすすめできます♪★★★★☆
  • 見て損はない。★★★☆☆
  • 私にはハマりませんでした。★★☆☆☆
  • うーん……。★☆☆☆☆
マーティの親友役を演じるのは、世界的ラッパーのタイラー・ザ・クリエイター。さらに宿敵エンドウ役として、東京2025デフリンピック卓球男子団体で銅メダルを獲得した川口功人が出演。
©2025 ITTF Rights LLC. All Rights Reserved. 配給:ハピネットファントム・スタジオ
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『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』
監督・脚本:ジョシュ・サフディ
2025年/米/原題:Marty Supreme/149分
TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
3月13日(金)~
https://happinet-phantom.com/martysupreme/