「打順を見てもわかる通り、これだけの打者が揃っているので攻撃面に関しては問題ないでしょう。投手陣も層が厚く、第1先発、第2先発でどんどん良い投手を出せるのは日本の強み。課題点は今のところ見当たらないと言っても過言ではない」

 

 WBCの準々決勝ラウンドに駒を進めた侍ジャパン。1次ラウンドを全勝で終え、快進撃を続けるチームに太鼓判を押すのは昨年現役引退をした元日ハムの中田翔(36)だ。準々決勝ラウンド開幕を前に中田が「週刊文春」の取材に応じ、今後のキーマンや大谷翔平との秘話、そしてWBCという舞台で戦うことの厳しさを語った。

中田翔が考える「連覇へのキーマン」

 日本ハムで中田は3度の打点王に輝く主砲としてチームを牽引した。その後、巨人、中日に移籍し、昨年8月、「日々全力でやっている中で体が動かないというのを感じていた中で、これ以上チームに迷惑をかけられないと思って決断した」と18年の現役生活に終止符を打つことを表明した。現在は野球解説やタレントとして活動。今大会はネットフリックスの配信で解説も務めた。

中田翔氏 ©文藝春秋 撮影・杉山拓也

――課題は見当たらないとのことですが、投手陣だと大会前に平良海馬投手、石井大智投手、松井裕樹投手の辞退があり、リリーフ陣不足が言われています。

「トータル的に試合を見れば、種市篤暉投手にしても藤平尚真投手にしてもしっかりとピンチを断ち切っています。大勢投手に関してはオーストラリア戦で最終回にホームランを浴びましたが、やはり修正すべき点は毎試合出てくる。いつも大差で完封勝ちというわけにはいきませんからね。勝ち進んでいけばもっと拮抗した厳しい試合になってきますが、それでも日本の投手陣は世界最高峰だと思います」

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――連覇へのキーマンは誰だと思いますか。

「やはりメジャー組でしょうね。1次ラウンドを見てもメジャー組の活躍が大きく勝敗を分けている。1発で流れをガラッと変えてしまう長打力はやはりライバル国にとっては脅威です。しかし、強豪国揃いになってくればポンポンとホームランも出なくなってくる。そうなると、近藤(健介)選手のバッティングセンスや周東(佑京)選手の足、源田(壮亮)選手の守備などが重要になってくる。日本らしく小技を効かせながら戦っていけば連覇は十分狙えると思います」

 中田の日ハム時代の後輩で「こんちゃん」と呼ぶ巧打者の近藤は1次ラウンドをまさかの無安打で終えた。近藤は大会前「大谷の前がいいですね。後は絶対に打ちたくないです」と発言していたが、1次ラウンドは主に1番大谷・2番近藤の打順だった。

大谷と近藤の1・2番コンビ ©時事通信社

「あいつの後を打てるのはお前ぐらいしかおらんぞ」

――近藤選手が不調に陥っている。やはり“大谷の後”のプレッシャーが影響していますか?