ずっと憧れていた美容師への転身を決意したワケ
――仕事に対するモヤモヤを抱えるなかで、なぜ美容師を目指そうと思ったのでしょうか。
あみ もともと、高校生のときに美容師になりたいと思っていたんです。でも、自分の髪がないと、実習のときに迷惑をかけるだろうな、というのが怖くて。踏み出せなかったんです。
でも、美容師になりたい気持ちはずっとあったので、美容院に行くたびに「いいな」と思ってました。
――美容師という職業に、どんなイメージを持っていましたか。
あみ 困ったときに助けてくれる、元気を与えてくれる仕事ですね。私は美容師に良い思い出しかなくて。母の行きつけの美容院があって、そこにいつも一緒に行っていたんです。
私は髪がないから、いつもヘッドスパをやってもらっていました。それがすごく気持ちよくて。変なことも言わないし、私の頭を触ってくれるし、小さい頃は自分の味方だと思ってました。
ウィッグをかぶるようになってからも、その美容室でカットしてもらっていたんです。ウィッグ専門の美容室じゃないのに、受け入れてくれて、一生懸命やってくれて。そんな美容師さんの姿に憧れていました。
通っていた美容院の美容師さんに背中を押されて…
――歯科衛生士から美容師への転身を決心した経緯は?
あみ 上京してから通っていた美容院の美容師さんに、私が美容師に憧れているという話をしたら、「やればいいじゃん!」って背中を押されて。具体的に、「ここの学校がいいよ、まずオープンキャンパスに行ってみな」と紹介してくれたんです。
その日のうちに夫に相談したら、「通えば」と言ってくれて。速攻で見学に行きました。
――その後、歯科衛生士を辞めて美容師の専門学校に通うようになったと。学校生活はいかがでしたか。
あみ 本当に楽しかったです。入学式のときに話した人には、その日の帰りに「私、ウィッグを使ってるんだ」「だから美容師になって、ウィッグを扱いたい」とカミングアウトしたんです。
そうしたらその子は、「そうなんだ、すごいね!」とすごく自然に受け入れてくれて。ほかの子も同じような反応だったんです。美容師を目指している子たちだからこそ、理解があったんだと思います。

