美容学校が「居心地が良くて。最高に幸せ」だった理由
――授業はどうでしたか?
あみ 授業中に「ウィッグ」という言葉がたくさん出てくるし、みんなにとってウィッグは当たり前の存在だったから、めっちゃ嬉しかったです。
高校の国語の授業で「カツラ」という言葉が出てきたときは、「私のこと言われるかも」って怖くて仕方なかったんですよね。
でも、美容学校では、今まで攻撃的な言葉だった「カツラ」が「ウィッグ」というポジティブな言葉として使われていることが、すごく居心地が良くて。最高に幸せでした。
――美容師を目指すようになってから、ご自身の髪やウィッグへの捉え方は変わりましたか。
あみ より前向きになりました。「これは、私にしかできないことがあるのかもしれない」「私の強みになるかもしれない」って。周りのみんなが、私のことを特別扱いせず、普通に仲良くしてくれたことも、大きな自信になりました。学校生活が、こんなに楽しいものなんだと初めて知りましたね。
髪のことで悩んでいる方たちに、心から寄り添える美容師に
――無事に美容師の国家試験に合格して、嬉しかったですか。
あみ 嬉しかったです。夫も「良かったね」と喜んでくれました。でも、家の事情で、まだ美容師としてフルタイムで働くことができなくて。空いた時間にアルバイトに行ってみたり、見学に行ったりしている段階ですね。
――ご自身の個性を踏まえて、これからはどんな美容師になりたいですか。
あみ 私と同じように、髪のことで悩んでいる方たちに、心から寄り添える美容師になりたいです。脱毛症の人や髪の病気に悩んでいる人は、自分と同じような症状の人をあまり見たことがないと思うんです。
だから、もしお客さんが望むなら、私がありのままの姿で接客するのもいいなと思っています。みんなと自然体に接することで、悩みを解決できたらいいなと。
悩んでいる人と一緒に可愛い髪型を考えながら、「絶対に今の状況から抜け出せるから」というのを伝えていきたい。そしていずれは、髪の悩みを抱える方が、気軽に立ち寄れるような美容室を開きたいと思っています。
あと、実は2年くらい前から、自分でプロデュースしたウィッグの販売を準備していて。ようやくローンチできるので、それをみなさんに届けていきたいですね。
――最後に、伝えたいメッセージはありますか。
あみ ウィッグをかぶるか、かぶらないかは、個人の自由だと思っています。そのときの自分と向き合って、選択していけばいい。髪がある人もない人も、ウィッグをかぶってもかぶらなくても、どちらも素敵だと思うので。
ウィッグは、あくまで選択肢のひとつとして考えてもらえたら嬉しいです。自分自身も、ありのままの姿を受け入れ、大切にしていきたいと思います。
撮影=深野未季/文藝春秋
INFORMATION
ウィッグブランド「Amilia」販売サイト:https://amiliawig.base.shop/items/137450803
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