警察があかりによる殺人を強く疑う、もう1つの「証拠」
その後、各部位をひとつひとつ取り出してペットシートやタオルで包み、その上からさらに新聞紙でくるんだ。各部位は30リットルの黒いゴミ袋に入れ、外から形が分からないようにするため、新聞紙を丸めたものをゴミ袋に詰めた。
こうしてできた7つのゴミ袋を玄関前の廊下に並べて置き、その後、胴体部分の解体にとりかかった。しかし、へその下あたりに包丁を入れたところ、強烈な悪臭がしたため解体を中止せざるをえなくなった。仕方なく40リットルのゴミ袋をふたつ用意し、頭部側と胴体側からそれぞれかぶせ、そのまま水色のゴミ箱に入れて上からタオルをかぶせた。
あかりは、7つの袋に分けた各部位も、燃えるごみとして捨てていた。そのため、捜査段階では発見できていない。
しかし、残った胴体部分だけは大きすぎて燃えるごみとして出すことができず、野洲川南流の河川敷に放置し、ホームセンターで購入した培養土をかけていた。3月に近隣の坂田道子が群がるトンビに目を向けるまで、この胴体部分が発見されることはなかった。
あかりは事件後の4月に大学附属病院に看護師として勤めはじめ、6月に逮捕されるまでの2ヵ月のあいだ、周囲から気取られることなく働いていたのである。
死体損壊と遺棄の状況は詳しく明らかになったが、あかりはまだ、母・妙子を殺したことを認めようとしなかった。
あかりの供述どおり、妙子がリビングルームで自殺したとすれば、自殺するだけの動機があり、遺書等が残されていてもおかしくない。しかし、残された友人とのメールのやりとりを見ても自殺を思わせる気配はいっさい見当たらなかったうえ、遺書もなかった。さらに、1階リビングのテレビボード周辺に17ヵ所もの血痕が残っているのは、他殺を強く示唆していた。
あかりは殺人を否定しつづけていたが、母娘2人だけで暮らす家に、外部から侵入者のあった形跡はない。「自殺した」という娘の主張は、つじつまが合わない。
警察があかりによる殺人を強く疑う、もう1つの「証拠」があった。あかりは、1月20日の午前3時42分、ツイッター(現X)に、
「モンスターを倒した。これで一安心だ。」
と投稿していたのだ。
滋賀県警は9月、本人否認のまま、殺人容疑であかりを再逮捕、10月に追起訴に踏みきった。
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