2023年、藤本のYouTubeチャンネル「ハロー!ミキティ」5周年を記念したつんく♂との対談では、「もしも藤本がリーダーを続けていたら」まで語る展開に。つんく♂は「ハードな曲を並べてたかなって一瞬思うけど、キラキラさせていたと思う。藤本らしくないモーニング娘。を、藤本が任されるみたいな」と答えている。
伝説の“プラチナ期”へ…不向きなリーダー・高橋愛を支えたのは
リーダーというのは本当に難しい。藤本の三日天下ならぬ、25日リーダーのあと、2007年6月にいきなりリーダーを任された高橋愛は、残酷なほど不向きであった。
歌とダンスは素晴らしい。加入してすぐに重要な歌割を任され、リーダー就任後も圧倒的センターとして君臨した。6期加入の田中れいなとの2トップ状態は、初期の安倍なつみ・福田明日香2トップ期を彷彿とさせ、楽曲的には聴きごたえ十分である。しかしセンターとして歌割とカメラ割が彼女に集中することと、向いていないリーダーぶりは低迷期と絡まり、批判の的となってしまった。
腕はいいが、生きるのは不器用な職人が、会社の一大事、ぽっかりあいた社長に年功序列であてがわれたという「何代も続く老舗の一大事」感があった。
とはいえ、もう一人の歌姫、田中れいなも、スキルは超一流だが一匹狼的な性格。そんな中、屋台骨的な役割を果たしたのが、新垣里沙だった。
高橋も相当な向かい風だったが、新垣里沙はその数倍、モー娘。歴の3分の2くらいバッシングの中で過ごした苦労人である。子役時代に出演したおもちゃのCMが、オーディション番組の間に流れるというタイミングの悪さで、根も葉もない「コネ疑惑」が流れ、これが長らく尾を引いたのだ。
12歳でメンバーになってから、ライブで悪口雑言を浴び続けた新垣。それでも腐らず、低迷期をMCとパフォーマンス両方でしっかりと支える姿はジワジワと認知され、「努力は裏切らない」という言葉の体現者となっていった。安倍なつみが大好きで、モーニング娘。に憧れて入った彼女。強靭な忍耐力は安倍と通ずるものを感じる。
“トラブルメーカー”久住小春の役割
高橋リーダー期の熱さは、火だるまになりながら格闘する高橋と新垣に触発され、メンバーが役割を見つけていく一体感にあった。オーディションのときからリアクションが薄く、心配された6期の亀井絵里は新垣との相性がよく、次第に愛嬌のあるキャラを開花させ、2トップを支えるシンメトリーとなった。2006年のオーディションで1人合格になったものの、浮いた存在になっていた8期の光井愛佳は新垣とともに名補佐役となり、「招かれざる客」扱いだった中国人留学生ジュンジュンとリンリンは、「常に端」という立ち位置もネタにし、積極的にグループを盛り上げた。
そのなかで、トラブルメーカーとしてグループを盛り上げるという珍プレーを見せたのが、7期の久住小春。
