犯人「うーんとね、元気でやっています」

母親「そうですか。声だけでもいいですから聞かせてもらいたいんですけど」

犯人「聞かせるからね。スンブンガミ(新聞紙)に包んでね、用意しといてよ」

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母親「お金はね、もう用意してあるんですよ。私、本当にもうどうしたらいいかわからないんですよ」

犯人「だからね、金はどっか一定の場所に置いてもらって…。金を受け取ったらね、お子さんを返すから」

母親「そうですか。その前にね、確実に坊やがいるってことを私に知らせてもらえないと、本当にお金もあげられないんですよ」

犯人「こっから(子供を)表なんか歩けないよ。それができんなら、何も心配しねえんだよ」

母親「でも、確実にお宅ですか? 間違いないですか?」

犯人「ああ、まつげえねえよ」

逆探知にも成功したが⋯

 電話は4分に及び、警察は会話の録音にも成功する。

写真はイメージ ©getty

 ただ、逆探知は日本電信電話公社(現NTT)が定めた「通信の守秘義務」により許可されておらず、警視庁の要請により公社が逆探知に協力するのは、それから1ヶ月後のことだ。

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 遺体の口元からは植物が生えていたという。そして福島なまりの強い「犯人の正体」は⋯。

次の記事に続く 「遺体の口元から植物が生えていた」4歳少年はなぜ殺された…【戦後最悪の誘拐殺人】驚きの犯人の正体(昭和38年の事件)