たくましい女性たちの姿を描きたかった

――アジンはとても強い女性です。あのキャラクターには現代の韓国の民主主義を守ろうとする女性たちの姿が投影されているんでしょうか? 例えばユン・ソンニョル大統領による2024年の戒厳令の時に、銃を向けられても怯まない女性や、デモで頑張っていた女性たちに、もちろん男性たちにもですが、韓国の市民の持つ強さというのを非常に感じました。

『済州島四・三事件 ハラン』

ハ・ミョンミ その通りです。実際、歴史ドラマなどを見ると、女性や子どもたちの描かれ方に、私はいつも個人的にとても残念な思いをしていました。ですので、当時の済州の女性たちがどのような人々で、どれほど勇気があり、力強く、たくましい存在であったかを描きたかったのです。私自身が済州島に住んで感じたのは、済州の女性たちは非常に強い面を持っているということです。特に海女の方々はその代表例です。この『ハラン』を通して、当時の強い生命力を持つ普遍的な人々を描くにあたり、主人公は済州の女性であるべきだと考えました。さらに傍に置かれがちだった子どもについても、ヘセンのキャラクターは兵士が銃を収めるほどの眼差しと力を持つ、たくましい姿を示そうと努力しました。私がヘセンの場面で、特に力を入れて撮ったのは、軍人に「何歳だ?」と尋ねられる場面です。その時、6歳のヘセンは泣いていますが、実際には手に黒い済州の石を握って、身を守るため石を投げる準備をしている。手にぎゅっと石を握るこの動作は、私が伝えたかった象徴的なシーンの一つなんです。実はあの12月3日の戒厳令は、この映画の制作中に敷かれました。そのため公開が出来なくなるのではないかと、とても恐れ心配していました。しかし、その日に国会へ駆けつけた市民たちの存在、特に勇敢な女性たちのおかげで、この映画が無事に上映できることになったと考えています。

『済州島四・三事件 ハラン』

――今の日本には強い女性もいますが、女性も男性も権力に無批判に追従してしまう人たちも多いため、本当にその勇敢さを見習ってほしいなと個人的に思っています。

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ハ・ミョンミ それを聞けて本当に嬉しいです。実は私も、先日フィンランドでの上映の際、この現代の強い女性たちのことをインタビューで話しました。