週刊誌や雑誌、タブロイドと聞いてどんな印象を持ちますか? ザ・下世話と思う方も多いだろう。
雑誌界隈で持ちきりの「大喧嘩?」の話題
それらの魅力を挙げるなら、新聞がまだ伝えない、あるいは記事にしない事象を知ることができる点かもしれない。下世話な案件はたしかに多い。でもそこから大事なことが見えてくることもある。たとえば大臣の不倫スキャンダルが報じられたとする。それ自体は下世話だが注目は大臣の事後対応だ。それがヨレヨレだと「この危機管理で大丈夫か?」と政権への不安にもつながる。小さな下世話は大きな国難にもつながっているのだ。時に政権の危機管理能力を測るリトマス試験紙になる。
さて最近、雑誌界隈で持ちきりなのは「高市早苗首相と今井尚哉参与が大喧嘩?」の話題である。下世話だ。
きっかけは月刊誌『選択』(4月号)。「高市が『退陣』を口にした夜 幹部が嘆く官邸機能の『崩壊』」と報じた。「ホルムズ海峡へ自衛隊を派遣するつもりでいた高市氏に今井氏が『何考えているんだ』と“恫喝”した」などと伝え、高市首相が今井氏を更迭するとの見方も広がったという。今井氏と言えば安倍晋三元首相の最側近でもあった。
それ、本当? そもそも『選択』って何?と思う方も多いだろう。『選択』は書店では売っていない会員制の雑誌である。編集に関わっていた人に聞くと、新聞記者や著名なジャーナリストが匿名で寄稿することも多いという。となると新聞ではなかなか書けないことも深く書けるのだろう。
ひとつ印象深い例を挙げてみたい。自民党の裏金問題である。きっかけは「しんぶん赤旗」日曜版の2022年11月のスクープだった。これを重大だと考えた神戸学院大の上脇博之教授が自民党5派閥の政治団体の収入明細を検証し、多くの不記載を見つけ東京地検に告発した。ここまでが時系列だ。
そのあと「おや?」と思ったのが2023年11月頭に出た『選択』だった。
