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撮影中一番面白かった手術シーン
──その太吉の信念が最も強く表れているのが、バクチ好きの青年・新左の腎臓摘出手術シーンだと感じました。「目の前の命をなんとか救いたい」という太吉の凄まじい迫力を感じました。
佐々木 あれは、実は撮影中一番面白かったですね(笑)。撮影の日は非常に寒い日で、当然、スタジオも寒い。新左を演じた藤原(季節)さんは、この撮影の前に、数時間かけて入れ墨のメイクもしていたので、撮影が始まる前から「寒い、寒い」と言っていました。
ところが、手術シーンの撮影がはじまると、手術台に見立てた酒屋のテーブルのまわりに立てたロウソクのロウが、裸で寝ている藤原さんの体の上に垂れてしまう。そうすると「熱いっ」となる。「寒い」「熱い」の繰り返しで、何度もテイクを重ねました。藤原さんは大変だったと思いますが、実に楽しいシーンでした(笑)。
──藤原さんと共演されるのははじめてですが、どんな印象でした?
佐々木 藤原さんは好青年すぎるくらいの好青年です。新左は、バクチ好きの放蕩息子という設定だったので、最初は体中に入れ墨を入れたガラの悪い青年として登場するのですが、後半は長崎に修業に行き、見違えるほど立派になって戻ってきます。そちらのほうが本来の藤原さんらしいなと思いました。豹変ぶりがすごいので、ぜひご覧いただきたいです。

