背景にはマス層のジョギング人気・マラソン人気・ランニング人気が高まっていることがあります。バスケットボール用などに比べると、歩きやすさ・走りやすさが重視されている構造が日常生活にも適していると判断されて需要が伸びていると考えられます。それに加えて、靴のアッパーのデザイン性がファッションとしても注目されているといえます。
ナイキは10年後も「スニーカーの王者」でいられるか
最近のスニーカー着用はもはや「ブーム」というものではなく「定着化した」というのが正しいように思います。最近特に感じるのが、国内で最大の人口規模を誇る高齢者層のほとんどが日常的にスニーカーを履いていることです。クッション性の高さや軽量感を考えるとスニーカーが足腰の弱ったお年寄りたちの支持を集めるのは極めて当然といえるでしょう。
今注目のオン、ホカ、アシックスのランニング用スニーカーを履いているお年寄りも珍しくなく、先日はシルバー人材センターでオンのスニーカーを履いて作業している人を見かけました。それほどにスニーカーは一過性・短期的なブームではなく、「定着化」したといえます。本稿ではわかりやすく「スニーカーブーム」と表現しましたが、これをいまだに「ブーム」として論じるのは人々の生活スタイルの変化を見極められていないのではないかと思えます。
今後、スニーカーは老若男女を問わずマス層の必需品として君臨し続けることになるでしょう。5年後、10年後にナイキが同じく絶対王者として君臨しているのか、はたまた別のブランドが新たなトップの座に就いているのか注目したいと思います。
ライター
繊維業界新聞記者として、ジーンズ業界を担当。紡績、産地、アパレルメーカー、小売店と川上から川下までを取材してきた。 同時にレディースアパレル、子供服、生地商も兼務。退職後、量販店アパレル広報、雑誌編集を経験し、雑貨総合展示会の運営に携わる。その後、ファッション専門学校広報を経て独立。 現在、記者・ライターのほか、広報代行業、広報アドバイザーを請け負う。
