18歳で唐沢寿明と共演、「チューして」のセリフが話題に

 一躍注目を集めるきっかけになったのが、18歳のときに唐沢寿明と共演したコーセーの化粧品「ルシェリ」のCMだ。「チューして」というセリフとその後、本当にキスをする場面が話題になった。頬に軽くキスするだけと聞かされていたが、監督と唐沢の間では唇にキスをすることが決まっていたという逸話がある。

(左から)北村一輝、水野美紀(『風、薫る』公式Xより)

 同時期に話題になったのが、カプコンのゲーム『ストリートファイターII』のCMだ。水野は人気キャラクター・春麗のコスプレ姿で見事なハイキックを披露。上京してからはアクション俳優・倉田保昭率いる倉田アクションクラブでトレーニングを積んでおり、その成果でもある。「水野美紀のCMといえばルシェリよりストII」というファンも少なくない。ロスの市街地で逆さ吊りになって「スピニングバードキック」を再現する予定だったが、ロス暴動の影響で中止になったらしい。

 2つのCMで注目を集めた水野は、1994年に大手芸能事務所のバーニングプロダクションに移籍。順調にドラマと映画への出演を重ねていった。就職氷河期の若者を描く『夢みる頃を過ぎても』(1994年)や内田有紀主演の月9『翼をください!』(1996年)などのドラマで等身大の女性像を演じる一方、映画『ガメラ2 レギオン襲来』(1996年)ではヒロインを演じている。

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『踊る大捜査線』で人気確立 演技とアクションの“二刀流”も

 キャリアにおいて決定的だったのが、ドラマ『踊る大捜査線』(1997年)への出演だった。殺人事件の被害者の娘として登場した後、警察官を目指す女性・柏木雪乃を演じた水野は、スペシャルドラマ、劇場版にも出演し、シリーズの盛り上がりとともに絶大な人気を博した。シリーズ当初は青島(織田裕二)と恋仲になるプランもあったそうだが、いつの間にか立ち消えになったという。

 ヒロイン役や主演が増えていく中、映画『千里眼』(2000年)では香港アクション並のバトルを演じて、アクション俳優としての覚醒ぶりを印象づけた。内村光良とダブル主演を務めたドラマ『恋人はスナイパー』(2001年)でも、第1話の冒頭から激しいアクションを披露している。等身大の演技と激しいアクションの“二刀流”ができる日本では数少ない若手俳優だった。