観光施設は名古屋城くらい…決定打を欠く観光資源

 もちろん最近は増えたとの話もあるがデータは雄弁だ。観光庁発表の2024年度における外国人宿泊者延べ数都道府県別ランキングをみると、名古屋市を含む愛知県は年間306万5000人泊で全国9位。東京都(1位)3938万4000人泊のわずか7.7%、大阪府(2位)1965万7000人泊の15.5%にすぎない。

 たしかに名古屋にはインバウンドが喜ぶような観光施設が少ない。名古屋といえば金の鯱で有名なお城。2024年度全国城郭入場者数ランキング(有料ベース)では大阪城の265万9000人に次ぐ2位で223万5000人を誇るが、外国人入場者数では62万7000人と全体の28%にすぎない。かたや大阪城は2025年度の最新データによると入場者数281万人のうち外国人が約8割に相当(225万人)するという。

名古屋城 ©mm/イメージマート

 名古屋城のほか集客力の強い観光施設が見当たらないのも特徴だ。パワースポットとして有名な熱田神宮、紡績織機から車までのトヨタ自動車の歴史を追うことができる個人的には推しの施設トヨタ産業技術記念館、陶磁器メーカーノリタケが創業100周年でオープンさせたノリタケの森、金城ふ頭にあるレゴランドなどがあるが、多くのインバウンドを集めるにはやや力不足の感が否めない。

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 名古屋を代表する老舗商店街である円頓寺商店街でもインバウンドを呼び寄せようと工夫を凝らし始めてはいるものの、東京はもちろん食文化の点で圧倒的な地位を築く大阪には及んでいない。

 歴史、文化遺産が乏しい名古屋は修学旅行先としても人気がない。2024年度の修学旅行先ランキングでは中学生は京都、奈良、東京、大阪、高校生で大阪、沖縄、京都、東京の順となるが名古屋はいずれもベスト20位以内にも入れない「ランク外」の街だ。