株価は安定、ダメージを被るのは「消費者のみ」

 原油価格が50%を超える上昇を見せているにもかかわらず、株式市場は致命的な暴落を見せていない。この「奇妙な安定」の理由を、塚口氏は「ちょっと悲しい話」と前置きしながら説明した。

「企業はこの値上げ分を価格に転嫁できる。でも、転嫁される先は誰かというと、消費者になってしまう」

 

 この経済的な大打撃をダイレクトに被り、追い詰められるのは消費者である。アメリカではすでにその兆候が数字に表れており、イラン危機の影響が1ヶ月しか含まれていない3月の消費者物価指数が急上昇した。「日本もそのうち、そういうふうにならざるを得ない」と塚口氏は警鐘を鳴らす。景気悪化と物価上昇が同時に襲いかかる「スタグフレーション」の足音が近づいているのだ。

ADVERTISEMENT

日銀が「様子見」をすれば最悪の事態へ

 すでにイタリアでは航空機のジェット燃料枯渇懸念から国内線が飛ばず、地方移動には電車の利用が求められているなど、生活への影響が始まっている。塚口氏は「物理的に増やせない以上、省エネ・節制を国民に伝えることが政府の責務だ」と語る。

 では、この絶望的な連鎖の中で、日本銀行はどう動くべきなのか?

 塚口氏は、今の局面での「様子見」こそが最も危険な判断ミスになりかねないと断言する。なぜ今すぐ利上げに踏み切る必要があるのか。そして、過去の危機で見られた「有事の円買い」が今回まったく起きないという“日本の致命的な構造的弱点”については、動画の中でさらに生々しく語られている。

※この動画は2026年4月14日に収録されました。

【ポストイラン攻撃「世界のマネーの行き先」】欧州から見たイラン攻撃|日本の長期金利への影響は|続く円安傾向…有事の円買いが起きない理由|米国一強時代は終わるか|新興国に注目せよ【塚口直史】
最初から記事を読む 空のルートの激変で…世界が中東有事に気を取られる隙に“第2のドバイ”が爆誕するワケ