年金保険料をきちんと払わなかった人はどのような老後を送ることになるのか? 少しは年金を受け取ることができるのか。『知らないと損する年金の真実【改訂版 2026年新制度対応】』(ワニブックスPLUS新書)より一部抜粋し、年金保険料を支払わなかった人の老後について紹介する。(全3回の3回目/#1を読む、#2を読む)

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保険料を払わない人は損をする

 未納になっている可能性のある1号被保険者の人たちが加入しているのは、国民年金です。国民年金に関して言えば2分の1が国庫負担とされています。国庫負担、すなわち税金です。年金のような社会保険制度は保険料を払った人だけが、給付を受ける権利を持っています。これを図で簡単に表すと図12のようになります。

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 この図のように、決められた期間、年金の保険料を払った人は将来、年金を全額受給することができます。ところが、決められた期間、年金の保険料を払わなかった人には年金は一銭も支給されません。

 前述のように国民年金の給付の原資は、その半分が税金です。つまり間接的にではありますが、我々が払っている税金の中から支給されているわけです。年金保険料が未納の人が79万人いると言いますが、その人たちは年金保険料は払っていなくても、税金は払っているでしょう。税金を払わなければ脱税ですから。ところが決められた期間(10年間)、年金保険料を払わなければ年金は一銭も支給されないということでしたね。ということは、保険料を払わなかった人は自分が払った税金分からの給付まで受け取れないことになります。

©AFLO

「それはひどいじゃないか、私は税金をちゃんと払っているのだから、せめて年金の半分はくれよ!」と言ってもダメです。社会保険制度というものは「一定期間、保険料を納めること」によって給付の資格を得るというのがルールになっているからです。したがって、保険料を払わない人は自分が払った税金の分まで損をすることになります。

 未納者が増えるというのは社会制度としてはあまり良いことではありませんが、だからと言って年金財政が悪化するということにはなりません。何せ払わなかった人には年金を支給しないわけですから。

 とはいえ、やはり年金のような社会制度はできるだけ多くの人が参加して制度を支えることが大切だと思います。特に私は「4割が保険料未納だ」というマスメディアのミスリードはとてもけしからんことだと思っています。なぜなら、こういうからくりを何も知らされないまま、「4割もの人が保険料を払っていないのなら、自分も払わなくてもいいや。何とかなるだろう」と思って年金保険料を払わない人が増えてくることで、悲惨な老後をおくることになるかもしれない人を増やすことになるからです。

写真はイメージ ©AFLO

 サラリーマンの人は決して未納になることはありませんから心配はありませんが、自営業やフリーランスの人で年金保険料を払っていない人は、今からでも遅くないのできちんと納めるべきだと思います。

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