「かわいい」を全力で追求する姿勢がヒット

「かわいいだけじゃだめですか?」というタイトルだけを見ると、少し甘い自己肯定ソングのようにも思える。だが、実際のパフォーマンスはその印象よりずっと戦略的だ。耳に残るサビ、真似しやすい振付、メンバーごとに異なる表情、カラフルな衣装、動きのわかりやすいフォーメーション。そのすべてが、“かわいい”を短い時間で伝えるために組み立てられている。

 CUTIE STREETの強さは、かわいさを中途半端に扱わない姿勢にある。照れや逃げを残さず、最初から最後まで“かわいい”をやり切ってみせることで、幼さや甘さに見えがちな可愛さを、グループの個性そのものへと変えている。“かわいい”を補助的な要素ではなく、表現の中心に置いていることが、韓国の視聴者にも新鮮に届いたのだろう。

 この受け止められ方は、アイドルプロジェクト「KAWAII LAB.」がここ数年で積み上げてきた方向性ともつながっている。KAWAII LAB.は、FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE、SWEET STEADY、CUTIE STREETらを通じて、“かわいい”を単なるビジュアルの魅力ではなく、楽曲、衣装、SNS、ライブ体験まで含めたグループの見せ方として磨いてきた。

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 たとえば、FRUITS ZIPPERの「わたしの一番かわいいところ」は、“自分のかわいさを自分で肯定する”というメッセージを、SNSで共有しやすい楽曲と振付に落とし込んだ。CANDY TUNEの「倍倍FIGHT!」は、ファンとの掛け合いや応援ソングとしてのわかりやすさによって、ライブとSNSの両方で広がっていった。そしてCUTIE STREETの「かわいいだけじゃだめですか?」は、その流れをさらにストレートに進め、“かわいい”そのものを表題に掲げた楽曲として受け取られている。