おや、なにやらホームの跡地が…
お堀の中には、堀川駅の他に本町駅・大津町駅という駅もあった。堀川駅は道路と直接繋がっていたが、本町駅と大津町駅はお堀の中に降りた先のホームから電車に乗るというあんばい。
ホームや駅舎は跡形もないが、お堀端からホームに降りていく階段などの設備は一部が残っている。外堀脇の公園の柵や大津橋の上からも、そうした設備を間近に見ることができる。
50年前に消えた駅と鉄道の、数少ない面影である。
さすがにいまでは文化財保護などもあって簡単な話ではなかろうが、もしも当時のままにお堀の中を電車が走っていたら。ちょっとした観光地になっていたことは間違いないだろう。
堀川駅とは何だったのか?
窓の外にはお堀の中の木々が茂り、見上げた向こうにオフィス街に官公庁街、そして金のシャチホコ名古屋城。
堀川駅と結ばれていたかつての水運の大動脈・堀川は、江戸時代初めに清洲からこの地に城下町ごと引っ越してきた“清洲越し”の折、物資を運ぶために福島正則によって掘られたものだとか。江戸時代には尾張藩主御用達のあれこれの荷揚をしていたのが、ちょうど堀川駅のあったあたりだ。
そして堀川を渡った先は、清洲越しの昔から続く美濃路が通る。その先の円頓寺商店街や四間道は、空襲被害が軽微だったこともあって戦前からの名古屋の雰囲気がいまも残る。
堀川駅は、名古屋という都市を支えた歴史が幾重にも折り重なる場所に現れた幻のターミナルだったのである。
写真=鼠入昌史
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