スマホ・タブレットに押され……電子書籍リーダーは、生き残れるのか

 以上のように、約20年にわたって死屍累々だった国内の電子書籍端末ですが、前述のΣBookが発売されてから約3年後、通信回線経由で直接ストアにアクセスしてコンテンツを買える電子書籍端末が米国で発売されます。それが他ならぬ「Kindle」で、第2世代モデルからは販売台数も劇的に伸び、他社もこぞって通信回線を搭載した電子書籍端末を投入することになります。

 一方、それとほぼ同じタイミングで、iPhoneやiPadといったスマホやタブレットが台頭し、電子書籍はそれらにアプリを組み込んで読むスタイルが一般的になり、現在に至っています。ようやくユーザに受け入れられる専用端末が登場したのも束の間、スマホやタブレットに主役の座を奪われてしまったのは皮肉というほかはありません。

 もっともこれら専用端末は目に優しい電子ペーパーを採用するなどの独自の工夫もあり、コアなユーザ向けのモデルとして生き残っていくと予想されます。インプレス総合研究所『電子書籍ビジネス調査報告書2025』によると、電子書籍の市場は2029年度には8000億円弱にまで成長すると予測されており、市場拡大に伴ってこうした専用端末も一定の存在感を放っていくとなれば、これまで消えていったモデルも報われるのではないでしょうか。

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