本の名前は「絶望の刑事司法」にしようとしていた
――私は以前、村木さんに長時間かけて事件のお話を伺いましたが、検察からあんなにひどい目に遭ったのに、村木さんはそれでも検察に対して怒りをぶつけるより、「これで変わってくれるんじゃないか」という期待をしているように見えて、驚いた記憶があります。
村木 実際、そう思っていました。特別部会のときも、3年後の見直しが入ったので、絶望的とは思いませんでした。前に進める可能性がある、と。でも、動かない。この数年の法務省の状況を見ていると、かなり絶望的です。問題を指摘されているのに、ただただやり過ごそうとしているのがあまりに露骨で。
不祥事が起きた時、第三者委員会で検証するのが当たり前になった時代でも、絶対に第三者委員会を作らないのは検察と裁判所。第三者委を作らずとも、真摯に批判と向き合い、問題は出し切って再出発するように努めるべきだと思うのですが、あれだけ様々な事件が立て続けにあっても、検察は向き合わない。裁判所は陰に隠れて出てこない。これでは司法は一向に改善されない。
だから、この本のタイトルも当初は『絶望の刑事司法』にしようという案もありました。でも、検察も裁判所もなくなってはいけない組織なので、ちょっとだけ望みを残そうということで、『おどろきの刑事司法』としました。(つづく)
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