再編が進む中で、台風の目は間違いなく「ドンキ」

 生活必需品補充の外にいたはずのPPIHだが、これからはスーパー業界にとってガチンコの競合相手となる可能性がある。こうしたロビン・フッドの戦略的意義が分かっているイオンや業界大手は、この業態の成否を、固唾を飲んで見守っているだろう。

 過去の経緯を見れば、「パワーコンビニ情熱空間」や「ドミセ」などPPIHは新業態に果敢にチャレンジするも失敗・撤退したことも多い。それでも再チャレンジして成果を見つけてきたのが同社の強みでもある。

プライベートブランドに特化した店舗として、2023年に立ち上げた新業態「ドミセ」。しかし、「想定していた売上に届かない期間が続いた」として1号店はオープンからわずか1年未満で閉店に追い込まれた(プレスリリースより)

 人手不足、人件費高騰、困難な価格転嫁、電気代の高騰などが直撃して、スーパー業界は今後10年で急速に寡占化が進む時代に入ったと言われている。だからこそ、イオンは大都市中心に一気にグループ再編とシェアアップを進め、トライアルが西友を買い、ヤオコーがブルーゾーンHDになって即、2社の買収を発表する、というニュースが続発しているのである。

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 中でも小売業界4位の売上規模2兆円超にまでのし上がったドンキは、イオンのトップ確定に「待った」をかけることが出来る筆頭候補であろう。ロビン・フッドとは、庶民の味方のヒーローと言う意味合いからとったものらしいが、その目的を達成することができたなら、ドンキは業界地図を一気に変えるかもしれない。

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