現在はフリーとして活動する、元TBSアナウンサーの木村郁美(53)。TBS時代、レギュラー9本を抱えるアナウンサーとして忙しく動き回る裏で、“悪魔”と呼ぶ元夫から預金を奪われ、連帯保証人にされた結果、計3億4000万円もの借金を背負うことになったという。
そんな彼女に、入社時のマスコミ業界では当たり前だったセクハラ、激務を極めていた局アナの日々、レギュラーを抱えすぎていることから局内で浮上した“影武者いる説”などについて、話を聞いた。(全6回の2回目/3回目に続く)
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「入らないでください!」ロケ先のホテルで押し問答したことも…
――マスコミの世界に入るや、セクハラが待ち受けていたと。
木村郁美(以下、木村) マスコミに限らずセクハラは、どの世界でもあったと思います。セクハラを受けた時は、帰りの電車で泣いたこともありましたね。
ロケに行った時も、ホテルの部屋のドアで「入らないでください!」って押し問答したこともありました。
――そういった経験を重ねるうちに、本来ならつけなくてもいい耐性がついてしまうものなのでしょうか。
木村 どうやりくりして、うまいことかわしていくか。そういうことを覚えちゃうんですよね。でも、若い頃はそんな術を身につけることが異常だって気付かないんですよ。
かわし方を覚えられない子もいて。とっても真面目でまっすぐだから、そんなことできないんですよ。本当はそれが当たり前なんですけどね……。
私はそこまでひどい目に遭ってないほうなのかもしれないですけど、やっぱり近年とは違い、ハラスメントに鈍感な時代だったと思います。
「得がたい経験ができた」それでもアナウンサー時代が楽しかったワケ
――お母様には、そういった話をされたりは。
木村 後々になって話はしましたけど、その時は心配をかけたくないじゃないですか。アナウンサーになったことをすごく喜んでくれてたので。マスコミのそういうところは画面に映らないし、知る必要もないかなとか思ってましたね。「まあ、頑張るしかないか」って。
――それでも振り返ってみると、アナウンサー時代は楽しかったですか。
木村 トータルで言うと楽しかったです。まあ後半は、いろいろプライベートのこともありましたけど、得がたい経験ができたので。「ほかの職業だったら絶対できなかっただろうな」ってことがあまりに多くて。
まだ私がいた頃はロケにもお金をかけられたので、海外にも行けましたし。いろんな経験をさせてもらえて、すごく楽しかったです。
楽しかったけど、当時思っていたことがあって。



