テレビ朝日「グッド!モーニング」でお天気キャスターを務める気象予報士の舩橋沙貴さん(28)は昨年6月、インスタグラムで両耳に感音性難聴を抱えていることを明かした。難聴だとわかったのは幼稚園の頃。そこから20年以上、補聴器とともに歩んできた。

 中学校教師からお天気キャスターに転身した彼女だが、そこには難聴ならではの苦労もあった。本番1分前に補聴器の電池が切れる緊張の瞬間、発声の悩みで泣いた夜——。それでも「この耳だから今の自分がある」と言えるようになるまでの道のりを語ってくれた。(全3回の3回目/1回目から読む)

舩橋沙貴さん ©深野未季/文藝春秋

◆◆◆

ADVERTISEMENT

お天気コーナーの“縁の下の力持ち”として制作の仕事に

――教師を辞め、ウェザーマップに所属した舩橋さんですが、まずはテレビの制作の仕事をされたそうですね。どういう仕事なのでしょうか。

舩橋沙貴さん(以下、舩橋) 制作はお天気コーナーを支える“縁の下の力持ち”で、番組スタッフさんに「今日の天気はこういうところがポイントです」とネタ出しをしながら、話し合ってコーナーの構成を考えたり、雨や雪の予想図といったCGの制作指示を出したり、コーナーで使うフリップの製作・監修など多岐にわたります。

 私はまずTBSに配属され、ウェザーマップの社長でもある気象予報士の森朗さんのもとで「ひるおび」の制作に携わり、同じくウェザーマップの大先輩である増田雅昭さんのもとで「THE TIME,」の天気コーナー制作に携わっていました。

 今も「グッド!モーニング」のお天気キャスターとしての出演は水曜日、木曜日ですが、そのほかの日は制作として携わっています。

お天気キャスターとして活躍している

お天気キャスターのオーディションでは「難聴を理由に諦めたくない」と…

――制作からお天気キャスターとしてのデビューまでどのくらいの期間があったんですか。

舩橋 TBSで制作のお仕事をさせていただいてもうすぐ1年、というタイミングで、「グッド!モーニング」のオーディションに合格しました。それまでも、いくつかオーディションを受けてはいたんですけれど落ちていて。

 面接では難聴の話もしていましたし、それが理由で落ちるのなら仕方ないと思っていました。合格しても耳のことでいろいろとご配慮をお願いしなきゃいけない部分は絶対あるので「配慮していただかないと、どうしてもできないことがあります」と正直にお伝えしていました。

「それでも頑張りたいとは思っているし、難聴を理由にお天気キャスターを諦めたくない。逆に難聴者だってできるんだというところも見せたい」と話しました。