テレビ朝日「グッド!モーニング」でお天気キャスターを務める気象予報士の舩橋沙貴さん(28)は昨年6月、インスタグラムで両耳に感音性難聴を抱えていることを明かした。難聴だとわかったのは幼稚園の頃。そこから20年以上、補聴器とともに歩んできた。

 補聴器の経済的負担や学校生活での葛藤、そしてイギリス留学が変えた価値観まで、自身の難聴について初めてメディアに語ってくれた。(全3回の1回目/2回目に続く)

舩橋沙貴さん ©深野未季/文藝春秋

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クラクションを鳴らされてようやく「何か鳴ったかな」…両耳が感音性難聴

――舩橋さんは現在テレビ朝日「グッド!モーニング」で水曜日、木曜日のお天気キャスターを務めていますが、昨年の6月6日「補聴器の日」に自身が難聴で補聴器をつけていることをインスタグラムで明かしました。お話をしていても難聴者であるとはわからないのですが、どういった難聴になるのでしょうか。

舩橋沙貴さん(以下、舩橋) 両耳が感音性難聴で、左耳が中等度、右耳が高度難聴です。

 聴力レベルは、左耳が50~60デシベル、右耳が80~90デシベル前後です。

 右耳だけでいうと、後ろからクラクションを鳴らされてようやく「何か鳴ったかな」と気付けるぐらいにしか聴こえず、基本的に左耳で聞いています。

 左耳は、補聴器をつけてようやく、健聴の方の7割くらいは聞き取れているかな、といったところでしょうか。

――補聴器は両耳につけているんですか。

舩橋 はい、つけています。ただ右耳は聴力が特に低く、補聴器をつけても音を言葉や情報として聞き取ることができるわけではなくて。それでも右耳に補聴器をつけると本当にわずかですが、聴こえる音質や方向感覚がよくなるんです。

 例えるなら、聞きたい音への壁が10枚から9枚になるようなイメージです。わずかな違いですが、少しでも両耳による聞こえを助けるためにつけています。

両耳に補聴器をつけている

100万円を超えるものも…経済的負担が大きい補聴器

――初歩的な質問で恐縮なのですが、補聴器ってお値段的に高いものなのでしょうか。

舩橋 値段も性能も大きさも様々なものがあります。両耳で10万円くらいから、グレードの高いものだと100万円を超えます。

 そして1回買ったら一生使えるものではなくて、耐用年数があり、5年ぐらいのスパンで買い替えが必要です。

――保険は利くんですか。

舩橋 いえ、補聴器には保険は適用されず、経済的負担は大きいです。助成制度が設けられている自治体もありますが、身体障害者手帳の有無や年齢により、助成の内容も様々です。私は手帳の交付基準の境界の聴力のため、聴覚障害の認定を受けていなくて、全額自己負担です。

 日本は世界的に見ても、聴覚障害の認定基準が厳しく、助成を受けられるハードルが高めになっていると感じます。軽度~高度難聴も困りがあり、安全な生活を送るためには補聴器が必要なことは同じです。

「デシベルダウン運動」といって、もっと幅広く公的支援が受けられるように基準を下げようという動きもあります。