先天性の難病「顔面動静脈奇形」で鼻と上唇が変形し、40回以上の手術を受けてきた河除静香さん。現在は、見た目による差別を受けてきた体験を芝居にし、地元・富山県を中心に上演会も行う。
そんな河除さんに、恋愛での困難や、結婚に至るまでのお話を聞いた。
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結婚は「とにかくするもんだという認識だった」
――学生時代、男の子からいじめられたというお話がありましたが、恋愛に対してネガティブな感情はなかったですか。
河除静香さん(以下、河除) いじめられることはあっても、だからといって男の人が嫌いとかいうことはなくて。やっぱりかっこいい人を見たらかっこいいなと思うし、嫌なことを言われとるのに「この人、顔はかっこいいな」って思ったりして(笑)。
――そうなんですね。
河除 でも、だんだん大きくなるにつれて、当たり前ですけど、嫌なことをしない人を好きになりますよね。
――結婚についてはどう思われていましたか。
河除 小さい時から結婚するのが当たり前だと思ってたんです。母親からも「いつか結婚する」みたいな話も聞いとったし、とにかくするもんだという認識でした。
短大卒業後、葬儀屋さんで働いていたんですけど、そこの職場の人に、「あんたの魅力は性格やよ」って言ってもらったんですね。ただ、遺体搬送車にご遺体と一緒に乗ったら急に怖くなってしまってその職場は辞めてしまったんですけど。
じゃあ、私の性格を知ってもらうには一緒に働いたほうがいいかなと思って、葬儀屋さんを辞めた後にアルバイトに行っとった倉庫に若い人とかちょっとかっこいい人もおったから、「ここに就職させてもらおう」と、偉い人に直談判したんです。
「あんたにあるがは若さだけながや」と言われて
――すごい行動力ですね。
河除 20代のうちには絶対結婚したいと思っとったんですけど、就職でも苦労したから、結婚もすんなりといくはずがないと気がついて。
だからお見合いも積極的にして、結婚相談所みたいなのに登録したり、映画サークルに入ってみたり。すごく積極的に婚活しました。
――「婚活」の手応えはいかがでしたか。
河除 お見合いの時は、1人の方が私のことを真剣に考えてくださって。でも、いざ本当に話が進みそうになったら、私のほうが「いや、ちょっと待ってちょっと待って」みたいになってしまって。あの時は本当に申し訳ないことをしてしまったんですけど、自分にまだ覚悟ができてなかったんだと思います。
それで断ったら、仲人の方がすごい怒ってしまって。
――しょうがないですよね。
河除 「なんで断ったがや! あんたにあるがは若さだけながや」とか言われて。
――それはひどいです。
河除 すごい失礼だと思うがですけど、私自身は、自分に価値がないとは思ってなかったというか。お見合い写真を出すことに抵抗もなかったし、そもそも写真を撮られるのが嫌っていう意識も昔からなかったんです。

