無人営業店舗が避けて通れない“もうひとつの課題”
もうひとつの課題は、残滓の処理だ。私は毎回つゆを飲み干すけれど、そうではない人も多いだろう。なかには、全部食べきれずに麺などを残す人もいる。有人店舗であれば、これらの残滓を厨房内で処理することができ、長時間放置されたり客の目についたりといったリスクは低い。しかし、無人営業店舗では残滓入れを用意するにとどまるので、どうしても客の目についてしまうし、残滓入れの中で一定時間が経過すると悪臭を発する原因にもなる。かといって、残滓処理のために従業員が頻繁にやって来るのでは、無人営業の効果が薄れてしまう。この点は、やや克服が難しい部分かもしれない。
実はこの調理マシンは、駅そばとして登場するのは本邦初だが、以前からラーメンの販売機としての稼働実績がある。私は、新潟県の越後湯沢駅で一度お目にかかっている。越後湯沢駅では、ラーメン調理販売機のすぐ近くに駅そばの有人店舗があり、残滓や食器はこの駅そば店に返却する仕組みになっていた。結局のところ、やはり人の手をかけないことには残滓の処理は困難なのだ。
おおいなる将来性を感じさせつつも、課題はまだまだ多い。無人の駅そばがより多くの駅に設けられるようになるのは、少し先のことなのかもしれない。どちらにしても人の手がかかるのであれば、レトロ自販機を駅ナカに設置するのはどうだろうか。現存するレトロ自販機は、鉄道ではアクセスしづらい場所に設置されているケースが多い。駅ナカでレトロ自販機に出合えるとなれば、かなり話題になりそうな気がする。レトロ自販機はすでに製造終了しているから、販売機自体を入手することが困難ではある。それならば、再現でも構わない。構造が単純であるだけに、再現なら容易にできそうな気がする。
