自衛隊「88式SSM」連続発射の瞬間
今回、初めてフィリピンに上陸した88式SSM。日比間の武器輸出の交渉のテーブルに載せるためのプレゼンとして、なんとしても実弾射撃での命中が期待されていたのである。
かくして小泉進次郎防衛相までが内地からわざわざ民間機と軍用機を乗り継ぎ、このビーチまで「この瞬間」の視察のために駆けつけた。
沖縄の「カリユシ」にも似たフィリピンの酷暑用の民族衣装「バロン・タガログ」で身を固めた小泉防衛相に、フィリピン政府のテオドロ国防相、さらに約100人のフィリピン内外の報道関係者が固唾を飲んで見守る中、現地時間5月6日1023時、北海道からフィリピンに派遣された第1特科団により、立て続けに2発、炸薬装填された弾頭搭載の「実弾」が発射された。
300m離れた撮影ポイントにまで衝撃波が伝わった約6分後、南シナ海75km沖合の標的となった元比海軍の哨戒艦「ケソン」に命中。「ケソン」は大爆発を起こした後、まもなくして転覆、見事撃沈された。これには上空のドローンからのライブ映像を目にしていた小泉進次郎、テオドロ日比両国防相はじめ側近らからも歓声が上がった。
日比両国防相やフィリピン内外のメディアが見つめる中、さらに将来の防衛産業にとっても重要な転換期の機会にもなりうるという強烈なプレッシャーにも屈せず、第1特科団は見事に目標命中、任務を成功させた。
第1弾がダイレクト・ヒットし、ほぼ同時間に着弾した第2弾も想定「目標大型艦」のオントップ通過で命中判定とされた。
小泉大臣もご満悦の様子
この「射撃成功」の事実が我が国の初の武器輸出のはずみにもなるは必定。小泉大臣は「営業」を成功させた手柄にもなり、ご満悦である。陸上自衛隊の「歌姫」との自撮り写真をアップさせて国会で大問題になったのも忘れ、我ら精鋭の第1特科団員との自撮り写真にもご熱心。大臣は自衛隊員らにも大人気で、射撃成功の歓喜と「商談成立かも」の期待からか、日米比軍将兵とも和気あいあい。同盟同志国の連帯強化の役も充分に果たした。
テオドロ国防相の「ぶら下がり」の間に現場を立ち去る小泉大臣に不肖・宮嶋が声をかけても「遠くからご苦労様!」と上機嫌で言葉を返すほどであった。
今回の「バリカタン 26」はまさに武器の見本市の様相も呈した。日米比の連帯と、部隊と武器の相互統合運用性の向上にもつながったのは間違いないであろう。実際に武器輸出まで実現できれば、国益にも叶う。
この訓練の成果と参加各国軍からのメッセージが「武力による現状変更」を企む国際社会の敵にも正しく伝われば、争いごとは避けられるはずである。それが今のところ唯一の戦争を避ける方法だと日本人にも周知されればええんのやが……。
地球上から争いごとが絶える日も、日本がそれに備える必要がない日々もまだまだ遠そうである。
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