観光地ではない横浜も書きたい

――小湊さんは横浜生まれの横浜育ち。今回舞台になる元町は、やはり愛着がある場所ですか。

小湊 家はちょっと離れているので、子供のころに来たことはなかったですね。高校生になって初めて、友だちと行きました。

「猫番館」のときに山手をかなり歩きまわって場所のイメージを膨らませたりしましたが、とても華やかな場所でした。元町も同じく横浜を代表するお洒落な街で、次に舞台にするならここだなと考えていたので、叶って嬉しいです。今回も書き始める前に元町をぐるりと歩いて、店はこのあたりかな、だとすると駅から〇分、とかあたりをつけました。同じ世界・同じ時代、ということで、「猫番館」読者にはピンとくる描写もあります(笑)。

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「春といちご」には地元の苺農家さんも登場しますが、横浜の内陸部は農作物を作っている家も結構あります。海側の華やかな場所だけでない、普段あまりスポットが当たらない部分の横浜もしっかり描きたいと思っています。

――最後に、読者の方へのメッセージをお願いします。

小湊 はじめましての方はもちろん、これまでの作品を読んでくださった方にも楽しんでいただけるよう力を尽くしました。

 ケーキ作りの描写には特に気合いを入れたので、春たちの日常を見守りながら、ほっとしたひとときを過ごしていただけると嬉しいです。

 読み終わったとき、皆様の心が少しでもあたたかくなっていますように。

元町は、今も昔も横浜を代表するショッピングストリート。 写真:masy/イメージマート
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