『気楽に作れて、これ以上おいしいレシピを私は知らない。』(misa 著)

  大切な人のために一念発起してお菓子作りにトライしてみたものの、粉をふるいにかけたり、わざわざバターやチョコを湯煎で溶かしたり、細々とした手順の面倒くささにうんざり。そもそも道具や材料を揃えるのも一苦労だし、手間をかけたのに焼き加減を間違えて、半生のものができてしまうことも。そんな経験から、お菓子作りを敬遠するようになった人も多いのでは。本書はそうした人に向けた救いの書だ。

 粉はポリ袋に入れてシェイクすればいい。バターやチョコなどの溶かすものはレンジで温めればいい。チョコレートは普通の板チョコを使えばいいし、道具にしたって特別なものは必要ない。パンを焼くときも発酵させなくていい。本職の料理人なら避けたいけれども、家庭で気楽に楽しむ上では必ずしも重要ではない調理の工程を大胆に省いて作る、その名も「ご法度レシピ」が満載だ。

 著者は保育士として働きながら活動している料理研究家。インスタグラムのフォロワー数は35万人超。手間を省いても味は抜群、失敗しづらいレシピであることは、公開前に繰り返し試作を行うことで著者自ら実証済みだ。

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「インスタグラムを見て書き手として声をかけたきっかけは、言葉選びのセンスのよさです。『世界一気楽にできるショートケーキ』のように、興味を惹きつけ、思わず『作りたい!』と思わせる言葉の強さがあります。昨今のレシピ本は、ただ美味しいレシピを載せるだけではなく、そうした気持ちを掻き立てる部分も大事なんです」(担当編集者の竹内詩織さん)

 本書は2冊目となる著書。1冊目は料理レシピ本だった。

「1冊目の本も私が編集を担当し、当時から最も得意なのはお菓子づくりだとうかがっていたのですが、その時点でお菓子のレシピだけを載せた本を出すには数が少し足りていませんでした。2冊目は満を持しての内容です」(竹内さん)

 アイスやプリンなど「混ぜて冷やすスイーツ」、タルトやケーキなど「焼くけど簡単なスイーツ」だけでなく、ホームパーティにもぴったりなおしゃれな料理も掲載されている。

「料理のレシピは著者厳選の内容です。今の季節だと長ねぎのマリネがおすすめです」(竹内さん)

2024年12月発売。初版1万1000部。現在7刷5万部(電子含む)