「2代目」で勢力図が激変、エルグランドが劣勢に
2002年に登場した2代目エルグランドは、初代ほどのヒットにはならなかったものの「ハイウェイスター」や「ライダー」などの人気グレードが牽引してまずまずの売れ行きを示した。
ボディサイズが拡大されて腰高感は無くなったものの、丸みの強調されたスタイリングは抑揚が少なく、初代より高級感は後退した印象となった。このあたりは当時の日産デザインへの統一化もあったのだろうが、初代ほどファンを惹きつけるものとはならなかったようだ。
一方、2代目エルグランドと同じ2002年にライバル車として登場したトヨタのアルファードは上品さと高級感を醸し出すスタイリングやインテリア、FFレイアウトの広々感とハイブリッドによる低燃費も武器とした。
しかし見た目の高級感とは裏腹に中身は大衆車として人気を博してきたエスティマと変わりなく、タイト感を演出したコックピットがクルマの長さを感じさせた。オーナードライバーとしての満足感は薄いクルマに仕上がっていたように思う。
ただ、アルファードは2代目(2008年発売)の時期に、販売チャンネルによる差別化を図るべく兄弟車としてヴェルファイアを派生させる。初代ヴェルファイアは2段に分かれたヘッドライトなど目力の強いフロントマスクがウケて、一気に人気が上昇していった。このあたりから同カテゴリの人気は日産からトヨタ側へと流れ込んでいく。
トヨタに人気を奪われる中で2010年にデビューした3代目のエルグランドは、15年以上にわたって現在まで販売が続けられてきたモデルだ。2代目のイメージを受け継ぎつつもプラットフォームを他のモデルと共通化してFF化、横置きV6エンジンの高トルクに耐えられるCVT(無段変速機)の完成もあっての刷新だった。
これによってフロアの低床化が可能となり、またボディのワイド感も増した。またフロントマスクは先代よりも抑揚が与えられ、マイナーチェンジによりその傾向はますます強めていった。



