騒音問題における管理組合や管理会社の対応
マンションの場合、構造上、真上や隣からの音だと思っていたものが、じつは斜め上や、上の上の部屋が発生源ということもある。天井や壁、床などを経由して振動や衝撃が音として伝わってくるためだ。
それでは、マンションで耐え難い騒音が続いた場合、どのように対処されているのか見ていきたい。
一般的には、小林さんのように管理員に伝えたり、管理会社のフロント担当者に相談することが多い。なかにはマンションに目安箱などといった意見を入れる箱が設置されておりそこに入れる場合もある。話を聞いた管理員やフロント担当者が、理事長や理事会に伝え、まずは騒音への配慮を促す協力文や注意文を掲示、全戸に配布することが多い。ただし、トッパン・フォームズが2018年にした調査結果によると、マンションに居住している人のうち、集合タイプの郵便受けの場合、毎日確認する人は約8割に留まるという。つまり、チラシを配布しても数日程度見ない、そしてようやくポストを確認しても、じっくり見ない人や、見ても騒音トラブルは自分とは関係ないと自覚しない人もいる。
そこで次に行われるのが、騒音について具体的に発生している音や時間を明確に記した注意文を再度配布する。掲示文は通常よりサイズを大きくしたり、カラーマーカーなどで強調し、掲示板のほか、エレベーター内(ボタン脇)や管理事務室の窓口など目に付きやすいところに貼る。これによってはじめて、自覚し騒音がおさまることもある。残念ながら一般的には管理組合や管理会社としての対応はここまでが多い。
次の解決手段は騒音主との話し合い
それでもおさまらない場合、騒音主との話し合いで解決することになる。裁判や警察沙汰などと比べると平和的な解決方法ではあるが、騒音発生源であろう相手に直接苦情を伝えるのは、今後の生活にリスクになる可能性がある。もし騒音主だと思っていた人が違っていた場合はどうするのか。また顔見知りであっても近隣との関係を考えると「うるさい」と直接は言いづらく、ストレスを溜めることになるのではないか。
できれば直接よりは手紙で困っていることを伝えたり、伝言を専門とする便利屋を活用したり、もし管理組合や管理会社が間に入ってくれるなら、電話などで苦情を伝えてもらったり、同席してもらって話し合いを行うのが穏便な方法である。騒音主が「自分が騒音を出していることに気付いていなかった」と素直に認めてもらえる場合、思いのほか簡単に解決することもある。